ベッドに寝たまま、どこまでも青く澄んだ空を見る。
青く澄んだ空。クーラーのついた部屋。聞こえてくるセミの声。
それら全てが夏が来たことを告げていた。
俺がここに来てから、もう、1年が経とうとしていた…。
「…みんな…会いたいよ…」
1年前のあの夏の日。
俺は仲間を失った。
優しいみんなは、俺を庇って、散っていった。
“どうして?”
その問いに返ってきたのは、みんな同じだった。
“お前に、生きていてほしいから”
優しい、優しすぎるみんな。
大切で、大好きなみんな。
みんな、俺のせいでいなくなった。
「…みんな…」
本当のこと言うと、俺は生きたくなんてなかったんだよ。
みんなと一緒に、逝きたかった。
だけど、みんなが守ってくれた命だから、みんなの分も生きるって約束したから、だから…
「…俺…頑張って生きるから…」
俺の一生をしっかり見てて。
promise
(そうしてまた、)
(暑い暑い)
(夏が始まる)
END