殺せ…全員殺してしまえ。

バトルロワイヤル。
なんて良い案なんだろう。
どれだけの人間を殺しても裁かれることはない。これほど良い案はないだろう。


「…さて…どいつから殺そうか…」


当たった武器はアサルトライフル。
鍋の蓋やピコピコハンマーなんかよりは断然良い武器だ。
ライフルを片手に森の中を歩く。
あちこちから銃声や、爆発音、悲鳴が聞こえてくる。
どれもが俺を興奮させる。


ガサッ…


…さて、俺に殺される幸運な奴は誰だ…?


「…はぁ、はぁ…ここまで来れば…」

「あーん?」

「うわぁ!?…あ、な…なんだ…跡部さんですか…びっくりさせないで下さいよ」

「テメェが勝手にビビったんだろうが」

「いや、まぁ…そうですけど…。ところで跡部さん…」

「あん?」

「銃…下ろしてくれませんか…?似合いすぎてて恐いんですけど…」

「あ?あぁ、別にいいぜ?…













お前を殺してからだけどな」
「え…?」


信じられないとでも言うように目を見開いた鳳に向かって引き金を引いた。


バンッ!


「!ぐっ…あと…べ…さ…ゲホッ」

「ちっ…やっぱり一発じゃ死なねぇな…」

「…な…で…?」

「あぁ?俺以外の人間に生きる価値がねぇからだよ。じゃあな、鳳」


バンッ!


銃口を鳳の頭に当て、引き金を引いた。
途端に鳳の動きは止まる。

俺が、この手で、コイツを殺した。


「ハハッ…ハハハハハッ!脆いもんだなぁ、人間ってのはよ!ハハハハッ!」





20世紀の初め、子供を恐れた大人たちは一つの政策を考え出した。…それが…

バトルロワイヤル。


END



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