※学パロ臨静
うららかな春の陽気の中、窓際最後尾で腕を枕に心地よい寝息を立てているのは、日光にきらめく金髪が特徴的な青年、平和島静雄だった。
「シーズちゃん」
そんな彼の真上からふいに、暖かな日差しにも負けない陽気な声が降ってくる。静雄が薄目を開くと、黒い学ランの中に赤いシャツを着た青年、折原臨也の笑顔が目に入った。
本来ならばそこは彼の席ではないのだが、教卓の前ではクラス委員が次の球技大会についての説明をしており、彼はその留守中の席に勝手に居座っていたのだった。
「シズちゃんは何にするの?」
「・・・何の話だ?」
「球技大会だよ」
聞いてなかったの?シズちゃんってばー、と茶化すような高らかな声で臨也が笑う。それにむっとしながら、静雄は不機嫌そうな声で答えた。
「・・・手前に関係、」
「あるよ」
「ねぇよ」
「じゃあ作るまでさ」
静雄の言葉を遮り、臨也はおもむろに手を上げた。
「俺、シズちゃんと一緒にバレーボールやりまーす」
「なっ、」
「折原君と平和島君・・・と、じゃあ、これで全部ですね。それでは、今日はこれで解散です」
お疲れーという声が飛び交い、騒がしく椅子を引く音と教室の扉が開け放たれる音が続いた。静雄は立ち上がり半ばで何も言えないまま硬直している。くつくつと堪えたような笑いをこぼし、静雄の肩を叩きながら臨也は意地の悪い笑みを浮かべた。そして囁く。
「楽しみにしてるよ、シズちゃん」
後日快晴の下開かれた球技大会では、何故か何かが割れるような乾いた破裂音が響き渡っていた。
青春到来、そして崩壊。
100408
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学パロ臨静…未満?
当日は怪我人も続出したとか(笑)同じチームには新羅とドタチンもいたという裏設定もあったりなかったり。
当日編…書きたいなぁ(笑)
お題配布元:LargoPot
「騒がしい会話七題」