※えろ
※痛い臨静
縛られた両手を必死にバタつかせて嫌がるシズちゃんに、俺は無理やりに自身をねじ込んだ。なんでもいい、ただ彼を壊してみたかったのだ。
「、あ゛ァァッ!!」
シズちゃんは白い喉元を仰け反らせて、力いっぱい叫び声を上げた。キツイ。あぁでも気持ちいい。見下げればシズちゃんは相変わらず苦痛に目を見開いている。う、とか、ぁ、とか絞り出したような呻きがとにかく耳障りで、俺はその喉笛に噛みついた。
「ぃ、」
「この間さ、ここ、怪我してたよね」
俺との喧嘩じゃない傷。
ぺろり、喉仏を舐めればまた彼の身体が震えた。
シズちゃんの事だから大方どっかのヤンキーにでも絡まれたんだろうけど、いつもなら圧倒的な暴力で無傷の勝利を掲げる彼なのに、と、珍しく思ってつい調べてしまった。
やっぱり彼は街のゴロツキに絡まれていた。彼の、取り立ての仕事の最中に。
「っ、ひぅ、ん」
シズちゃんは泣きじゃくっている。俺の手は彼の腰をつかんで離さない。俺の手は、決して、優しく彼の金髪を撫でたりはしない。彼の、優しい、優しい上司のようには。
あぁわかっている、コレは醜い嫉妬心。終わらない、尽きない、果てることのない、醜い嫉妬。嫉妬、嫉妬。
ギリ、シズちゃんの柔らかい太ももに爪を立てて、俺はいっそう激しく中を突き立てた。
「ふ、ぁ、嫌だ、い、ざや」
「うるさいな」
「、ぅあァッ!」
どうして俺には拒絶の言葉しか投げつけられないんだろう。
ぐるぐるとまとまらない考えを羅列している時に"嫌だ"なんて言われたものだから、俺はわやくちゃな頭のままシズちゃんの顔を殴った。そしたらなんと、シズちゃんは俺に殴られながらびくびくとふるえてイってしまった。どんなドMなの、と思っていたら、俺がその白い頬を殴るため身を乗り出すたびに彼から小さな悲鳴が上がっている事に気付く。なんだ、イイところに当たったからか。残念、今度SMプレイでもしようと思ったんだけど。あ、でも殴られながらでもイけるって事は素質あるんじゃないかな。また嫌がるかな。あぁたまんない。
「ぁ、あ、」
「ねえ、シズちゃん」
気持ちいい?って聞いたら必死で首を横に振る濡れた瞳と目があった。ごめんごめん、聞くまでもなかったね、シズちゃん淫乱だし。どうせあの優しい上司にも抱いて貰ったんでしょ。ほんと、淫乱。ふふ、あははははははは!
俺はどれだけシズちゃんを犯しても満足できなかった。ただ胸の奥の歪んだ渇望がその欲望を内に留めることはなかったのだ。
抱いて、犯して、吐き出して。満たされた分だけ、乾いて、こぼれ落ちて行く。そんな気分だった。
残念な事に、嫌な方向に開き直ってしまった俺は、シズちゃんの頬に伝うのが汗でもない精液でもない綺麗な液体だということに気が付かなかったのだ。
「ぃ、やだ、も、」
「もっと?」
そうだね、じゃあ今度は玩具でも使おっか。嫌だ?はは、シズちゃんの意見は聞いてないよ。
そのなみだはぼくのもの
(どうして、視界が滲む)
100406
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あ、後味悪い・・・(汗)
臨也は心の整理をつけるのが苦手だと思います。ぐるぐるぐるぐる、仕舞いにはぷっつんしてとんでもない行動に。全人類愛してるだけに、それだけ"特別"に臆病なんじゃないかな、と。
タイトルは「静雄の全ては自分のもの」という独占欲と、「自分の代わりに泣いた彼」という薄っすら見え始めている本心を静雄がわかってくれたんじゃないか、という淡い希望、の二つの意味です。暗い・・・(汗)