「
死神の帰る場所」
本編
捧げたモノ09
ぬらぬらと濡れたアナルに、治仁くんがペニスの先端を押し付けて、ヘコヘコと腰を揺らす。
……また、君はそうやって。
「欲しい?」
オヤジかよ……。
私ですらそんなことしたことないってのに。
「早く、欲しっ。ね……?」
「うん」
こくこくと頷きながらお望み通りの言葉を謹呈すれば、無表情が嬉しそうに頷いた。
ああ、もう、可愛いねえ。
ぐっと腰を進める治仁くんの動きに合わせて、たどたどしく息を吐き出す。
指なんて比べ物にならないくらいの質量と熱が、私の中に埋め込まれていく。
「っあ、あ……あ……」
まだきつい中を押し進んでいく剛直は苦しくて辛い筈なのに、それより気持ち良さの方が勝って、涙がぶわりと湧き出る。
与えられる快感以上のものを感じてしまっているのは、私が今、とんでもなくハイになっているかだろう。
だって、そりゃ、テンションも上がるって。
好きな相手に、好きだといわれて、そして体を繋げるなんて。
最高じゃないか。
「……あ、あ……すご、」
「っ」
荒い息を吐く若い雄の瞳が、窪んだ瞼の奥で光っている。
私で感じてくれているのかい?
気持ちいい?
私は、すごく気持ちいいよ。
すごい充足感。
これは、もう……
「ひあ、わせ、だ……」
「はっ! それは良かった」
「!」
ひざの裏を掴む治仁くんの手に力が入って、ぐいっ大きく体が開かれた。
と同時に、その中心に突き立てられたペニスがずるりと引き抜かれて、すぐまた最奥に叩き付けられる。
「っア゙ア゙、アッ!」
蛙のつぶれたような声。
ああ、もう、だから、突然はやめてくれよ。
チカチカする頭の中で、ひとりごちる。
「っああっぅ! ……は……や、ああン……!!」
そのまま、優しさの欠片もない勢いで治仁くんの腰骨が私の尻に何度もぶつかる。
多分、痛いんだと思う。
でも突き上げられるたびに快感の割合が増していくのは、私、おかしくなっているんだろうか。
「ンあ、あ、はあ! あ、ぁ、……あ、ああ、あ!」
ぐちゅぐちゅと言う水音と、私の声が混ざり合ってとにかくイヤラシイ。
私のどろどろに熱い粘膜が治仁くんのペニスを締め付けて悦んでいる。
何だこれ、何だこれ。
自分でもビックリだよ。
「は! 二回目なのに」
「ん……ア、あ、ひ、やあああン……ンっ……」
「淫乱」
はいっ、はいっ!
言うと思った〜!