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脇役的事情
05

悟の熟れた苺のような舌が、俊明のグロテスクに立ち上がった息子の根元から切先までを、ゆっくりと舐め上げた。

「ぉぉ…………」

じわじわと這い上がる湿った感触に、溜息に似た吐息が漏れる。
暖かくぬらぬらとした刺激は確かに心地よいものだが、決定打には遠く及ばない。
むしろ足の間から意図的に見上げてくる悟の欲情した瞳が、視覚的にかなりエロくて、腰にぐっとくる。
囚われたように目が離せない。

ごくりと喉が鳴った。

悟は、そのまま先端をちろちろと舌先で擽る。
鈴口の小さな穴の中に舌先を押し入れられて、溢れて来た先走りを舐めとられた。

「……エロいな、おい」

「はっ! どっちが!!」

ぴちゃりと唇を鳴らして味わうような仕種をしてみせた悟の口に、息子を押し付けながら言い返す。
わざとらしい挑発。
エロ親父め。

「どっちもだろう、このバアイ」

「……っ!」

悟は嫌がりもせず、そのまま息子を咥え込んだ。
急な刺激に息を呑む。

熱い口内はねっとりと絡みつくようで具合がいい。
器用な舌が蠢いて、息子がいいように弄ばれている。
ぞりぞりと茎を舐め上げ、浮き出た血管を舌先が擽るように辿る。
悟が遊んでいるのは分かっているが、気持ちがいいので放置だ。

カリの直ぐ下の敏感な部分を突付かれて、思わず腰を引きながら悟の頭を少しだけ押してしまった。

にたり。

動きを止めた悟の眼が笑う。

「そこ、気持ちイイ」

素直に伝えると、悟は頷くように目を閉じて、丁寧に舌を這わせた。

「ン……はあ……」

ぞくぞくとした快感が腰から脊髄を伝わって、頭を侵食していく。
弱い部分を危険な男に晒しているというスリルが、神経を高ぶらせて快感を増幅させる。
時折、じゅぶりと音を立てながら吸われて、そのまま放出してしまいたいという欲求が湧き上がる。
絶えるのに必死だ。

エロいことばっかしてると馬鹿になるってのは間違いじゃない気がする。
悟との行為は毎度のこと気持ち良くて、脳みそが蕩けてるんじゃないかと思う。


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