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老いも若きも等しく



紳士×浮気
別れ話→?
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恋人に突きつけた封筒の中から、写真が落ちて床に散らばった。

恋人と知らない人間“たち”とのツーショット。
興信所の報告は信じがたいものだったがこの何枚もの写真が証拠だ。

「わあ、良く撮れてる」

写真を拾い上げた恋人の間の抜けたコメントに苛立ちがつのる。


恋人との逢瀬は月に二度。
なかなか会えない時間を埋めるように、互いに求め、慈しみ合ってきた。

そもそも、交際を申し込んできたのは彼の方だ。
その真摯な態度に、私の中にも愛情が芽生えた。


ああ、そうか。
あの言葉も表情も全て、この写真の連中にも等しく与えられたものだったのか。

きょとんとこちらを見つめる恋人の顔から目を逸らした。

もういい。
彼にとって私はこの大勢のうちの一人だったという、それだけの事なんだろう。

「孝憲さん?」

「別れよう。」

良い年をして舞い上がっていた自分が恥ずかしい。

「は? ナニソレ」

「私には許せない」

「何を?」

「何をって……君の浮気な恋愛をだよ」

愛する恋人が自分以外の人間と体を重ねることに耐えられない。
当たり前だろう。

「わぁ、嫉妬?」

恋人の顔に笑顔が広がった。
何故笑うんだ?

「孝憲さん、オレの名前、呼んでよ」

「……みさ、お?」

貞淑さの欠片もない彼にはまるで皮肉のようなその名前。

「うん。オレさ、ちゃんと孝憲さんに操捧げてるんだぜ?」

「はっ! 今更言い訳か?」

「違くてー」

思わず声を荒げてしまった。
それにも関わらず彼の顔に浮かぶのは嬉しそうな笑顔だ。

「オレは、孝憲さんだけのオンナなんだってば」

「……」

「ここは孝憲さん専用」

足を開いてアナルの位置に指を当てて見せる彼の痴態に目眩がする。

「……だとしても、」

「うん、ごめん。正直ね、孝憲さんがオレの事、そこまで大事に思ってくれてるなんて、知らなかった」

「……」

「お情けで付き合ってくれてるんだろーなーって」

それは……私の分かりにくい態度が彼を追い詰めたということだろうか?

「オレ別れないよ? せっかく孝憲さんの気持ちが分かったのに、そんなの嫌だ」

「操……」

「今すぐ全員切るから、俺の本気、見てからにしてよ」

告白された時と同じ真剣な瞳に、冷え固まった私の心がほどけていく。
彼を嫌いになったわけではない。
愛するが故に、苦しくなったのだ。

恋人の頬に触れると、パッと花が咲いたように笑った。
つられて私の口元も緩む。

「あ、ちなみにオレね、毎日シないとなくらい性欲強いから、死なない程度には協力してね?」

「!?」

「孝憲さん、年だからさ、遠慮して他で発散してたんだけど、……仕方ないよね?」


……良い年をして若い恋人を持つと、苦労が尽きないらしい。


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孝憲さんはお金持ちです。
もし別れ話がこじれたら手切れ金でも渡そう、どうせそれが目的だろうと、根暗な事を考えて、もんもんしてたんでしょうね(*^∀^*)


(」゜∀゜)」∠攻め受け問わず、オッサンが溺愛されるお話が好きだー!

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