「
試してみよう」
08
こうさ、他のヤツはどうなのか知らねえけどさ。
オレはさ、自分の世界に没頭してスルんだよね。
オナニー。
だから、こんな風にされると、うまくイけない。
シコシコ励んでイきそうになる。
そうすると、翔也のエロい指が乳首をくにくにといじるから、気が散ってしまう。
離して欲しいと振り向けは、キスされて舌を絡めとられる。
ねっとりと口内を愛撫されて、体から力が抜けていく。
太ももを舐める知巳の舌が、堪らない。
ゾクゾクとはしる寒気に力が入れば、ケツ穴の指を締め付けて、頭に電流のようなものが突き抜ける。
与えられるものに振り回されて、集中できない。
それでも気持ち良いのには違いないから、オレのちんこはびんびんだ。
痛い位に張り詰めて、先走りで手が濡れる。
くちゅくちゅとはしたない音を立てながら、緩慢にシコる。
「ン……ふぅぅ……」
気持ちいい。
「……ァ……ああ、あ……」
ヤバイ。
やばいって。
「ち、イ……は、あ……ああ……」
早くイキたいような、ずっとこの快感に溺れていたいような。
気持ち良くて、気持ちよくて、堪らない。
なんて。
そんな時間も、イってしまえば、賢者タイム。
超、超、超絶アリエナイ。
「ありえねえ……」
がっつりと後悔。
後悔しかない。
「しょうがないなー、オレも買ってやるから、元気出せー」
「何をだよ」
抱きしめていたクッションから顔を少し上げると、いい笑顔の翔也がすぐ近くにいた。
近けえよ。
「ロイヤルカツサンド」
「……ぁぁ」
そうだ。
そうだった。
オレはそんなものに釣られて……。
再び後悔の海に沈みこむ。
何かを失った気分だぜ。
「守、守」
ちょんちょんと知巳に服の裾を引かれた。
ん?
謝罪か?
……そりゃ、知巳の所為だけど、引き受けたのはオレだ。
まあ、………………仕方ない。
仕方ない。
オレ、知巳には甘いんだよなあ。
ため息が漏れる。
「あのね、次は前立腺、ためし……」
「言わせねえよ?」
やっぱり甘やかすのは良くない、と、そうオレは決心した。