「
会長性徒会」
04
異様な光景だ。
裸を晒して、後輩に胸を舐られ喘ぐ姿を仲間に見られている。
しかも、そのもどかしい愛撫で下半身の性器は頭をもたげて、ひくひくと脈打っていた。
自然と揺れてしまう腰は、その象徴を見せつけて誘っているよう見えるだろう。
少なくとも俺が観客ならばそう思う。
「……ん、……アあ」
「流石はカイチョー、ズルムケちんこ、ちょーリッパじゃん」
それはどうも。
見られて恥ずかしい体ではないし、羞恥心には疎い。
しかも、同年代のヤローに見られて顔を赤くするとか、ねえよな?
賛辞に目線を送ると、会計が目を細めて俺を見ていた。
ぺろりと唇を舐める仕種が艶っぽい。
書記は後ろから俺の尻を揉んでいる。
俺の尻なんかを揉んで楽しいのか甚だ疑問なんだが、はあはあと荒い息遣いが聞こえる。
大丈夫か、お前?
ってか、俺のブレザーからいい加減足を退けろよ。
「会長……卑猥です」
「……む、……ふぁ……」
俺の口内を犯すお前の舌のほうがよっぽど卑猥だろうが。
しつこいキスを仕掛けてくる副会長を睨め付けると、陶器のように白い顔がぽうっと赤らんだ。
「会長、そんな目をなさらないでください。我慢できなくなります」
……イミガワカラナイ。
我慢?
我慢しなきゃどうなるんだ、おい。
…………。
いや、いい。
なんか悪い予感しかしねえから、お前はそのまま我慢しておけよ。
「ああ、もう、我慢できない……」
いやだから、我慢しろって。
そもそも、我慢できないとか嘘だろ?
いつもの取り澄ましたお前はどこへ行ったんだよ。
副会長の両手に挟みこまれた俺の顔に柔らかい唇が何度も落とされる。
嫌悪感はないが、くすぐったい。
「……あ……んふぁっ……む……」
と、思ったら、またイヤラシイ器用な舌が俺の口に捻じ込まれた。
手のひらで耳を塞がれてしまうと、ぴちゃぴちゃ口内を探られる水音が頭に響く。
双子の愛撫で息が上がっているのに口を塞がれて、息苦しさに意識がぼうっとしてきた。
目前に迫る綺麗な顔を見つめていると、それに気づいた副会長がくすりと笑う。
「キスの時は目を瞑ってください」
ああ、それもそうか。