「
弱酸性のくせに」
05
俺の弱点を知り尽くした恋人の容赦ない愛撫に、嫌でも快感が湧き上がる。
また、この、ボディソープがいけない。
かりかりと乳首を引っかかれて、にゅるにゅると滑るもどかしい感覚に理性が侵されていく。
チンコを勢いよく撫でられて、ぞくぞくと肌が粟立つ。
「ああぁぁぁっ……ンだっめ! だっあ゙あ゙ア゙ゔぅンっ……ぐっ」
そんなとろけるような快感と、悪夢のような痛痒さが共存して、あまりの刺激の強さに目の奥がチカチカとスパークしている。
俺も必死に大井の手をはぎ取ろうとするが、なにしろ滑る。
しかも四つん這いだから片手しか使えない。
俺の抵抗は軽くあしらわれて、良ようにされてしまう。
「あ゙ぁぁーっ! いっ、や゙、ぁああぁぁっ」
ない交ぜの感覚に、訳が分からない。
目からは涙が溢れ、開きっぱなしの口からは、喘ぎなのか悲鳴なのか判別しようのない声が涎と一緒に垂れ流し状態だ。
無意識にへこへこさせていた腰に気づいたが、動きを止められない。
むしろ、この濁流のような刺激を散らせたくて、より大きく振りたくる。
「やあ゙〜っ! ンぎっ! あ゙っあ゙っあ゙っ……もっあめぇえっ!」
上体を支えていた手が滑って、浴室の床に頬が付いた。
大井に抱えられた腰だけ高く突き上げた姿勢は酷くはしたない。
そんな格好で尻を揺らすのがどれだけいやらしいか、分かってる!
分かってるさ!
それでも、どうしようもないんだ。
「んっ……おっいぃぃ!」
助けてくれ。
痛みと快感で狂いそうだ。
のしかかる男に横目で縋る。
「……たかし……それ逆効果」
「! ンがあぁぁぁんっ! あっ! ああっ!」
上擦ったイケメンの声が浴室にイヤにこだました。
それに反応する間もなくチンコの先端をグリグリされて、俺は全身を震わせる。
痛い!
──気持ちイイ!
何だよこれ!
脳みそが沸騰する。
体の奥で何かでかい物が爆発しそうなヤバい感覚がする。
壊れる!
あ、もう。
あたまもからだも、おかしい……!
「ああっ! お゙お゙ぃいっ……も゙っでる……あ゙、あ゙ぁぁああぁあ!!?」
「!」
チンコの先から溢れた雫が浴室の床を叩いた。
「……あ、……あ、や……」
ばたばたと言う音が止まらない。
目の前が白むほどの恍惚感に細かく震える俺のチンコからは、白濁ではない液体がこぼれ落ちていた。