弱酸性のくせに

04

大井の多いな手に顎を掬い取られて、強引に舌をねじ込まれた。


正直、それどころじゃないんだ。
俺は。


早く!
早く!

洗い流したい!!


なのにこのバカは、馬鹿力で俺を拘束して、肉厚な舌を巻きつける。

「……ンんっ。あめっ……。おおひ! っん」

がんがん暴れまわるのに一向に逃れられない。
なんなんだ、おい。


痛くて、痛くて、涙がぼろぼろと溢れてくる。

息が上がって苦しくなってきた。
口の端からは涎が垂れるし、ヤバイ、鼻水も垂れてきた。


何とかならないかと、大井の体に自分の体を擦り付ける。
何の解決にもならないが、じっとなんてしていられる状況じゃない。

「んああっ! も、おねがひだから〜〜!!」

やっと解放されて自由になった口で、大井に縋る。
拘束を解いてもらえないならと、逆に自分からしがみついて首筋に顔を擦り付けた。

「……んン、あ゙あ゙っっっもおっっ!! ……キツ……」

痛痒さは治まる気配もなく、じくじくと俺を攻め立てる。
立っているのが辛い。
たまらない!
たまらない!本当に、どうにかして欲しくて、大井の顔を見上げた。

「……たかし……」

涙の向こうで、大井が変な顔をしている。

「スゲ……えろい……」

「はあ? ッアアアんっ、あ! や、めっ!」

にゅるりとソープのついた指で乳首を摘まれて、背中が反り返った。
ただでさえ弱い部分だが、昨夜の執拗な愛撫で余計に敏感だ。

がくりと膝が折れて、浴室の床にへたり込む。
大井から逃れられたのを幸いと、シャワーヘッドを目指して四つんばいに体を起こすと、後ろからイケメンが覆いかぶさってきた。

「 ちょっ、おま……ふざけんナ……あアアぁ!」

「たかしが、エロイのが悪いよ」

「は……? ンあっ?? ちょっ……ヤ、ンああぁぁん」

後ろから抱え込まれて、ゆらゆら揺れる息子と乳首に大井の手がぴったりと張り付く。
突起をつまみ出すように乳輪を挟まれて、指の平で先っぽを捏ねられる。
数回しごかれた息子があっという間に立ち上がって大井の手の中で脈打った。

「んっ! んっあっ! くっ、あん……でえっ?!」

痛くて堪らないのに、とんでもなく気持ちいい!

ちょっと待て俺。
いや、ヤバいだろ、これは。

自分の体が変だ。


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