僕たち、結婚します!(2014エイプリルフール)


青い海を眺めながら頬に感じる潮の香りの風に目を細めた。
ここは時間が経つのは恐ろしいほど早かった。
もう俺が高校を、学園を卒業して、日本をでて3年になるのだ。海辺の小さな一軒家。俺と、あいつの住むところだ。


「・・・なわけあるかボケ」

4月1日、春休み中。
山奥にある学園に帰省届けを出して俺たち生徒会と風紀の面々で北条の別荘へやってきていた。
本日はエイプリルフールであるわけだが、特になにも用意はしていない。今のところ誰にも騙されたようなことはないからきっと忘れているに違いない。どうだっていいことだ。


「なんで俺たちが風紀の人間達と馴れ合ってんのー?おかしくない?」

「仕方ねぇだろ、北条の家の取引先が加賀谷ん家なんだから。我慢しろ」

「え?そうなの?副会長と風紀委員長?」

驚いたように目を丸める岩村にため息を吐き出す。せっかくだから、と誘ってもらったはいいが予想以上の人数になってしまった。
まあ北条の別荘は広いからいい。何人でも入る。
用意されたベッドの上に寝転んでそっと目を閉じた。さて、なにかいい嘘はないだろうか。昼飯にはひっかけてやろう。
潮の香りを感じながら意識を落として行った。

おわり




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