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「・・・逃げる、だ?許されるはずがないでしょ、そんなこと」

強く噛みすぎたせいか、唇から血が滲んで口内に鉄の味が広がる。
本当に、本当に本当に本当に、なんで大切な場面に限ってこう邪魔が入るのか。影也に始まった事じゃない、全員が全員危うすぎる。あの頑固で絶対に変わらないと思えた空でさえ変化の兆しが見えてきているのだ、結局のところ予定は未定で、思い通り事が進む事の難しさを再確認させられる。
けれど、俺の計画が失敗に終わることなど、それこそありえない。生徒会は必ず俺の手に落としてみせる。そのためには、あの二人が手を組んで協力関係になることだけは避けなければならないのだ。

学園再建?革命?はっ。笑わせてくれる。
そんなの、くそ食らえだ。


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