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「あのさあ、もう少し俺の話に擦り合わせられない? 流石にバレてるでしょあれ」

 途中どうなることかと思ったけれど、結果的には無事に巡流との交渉もうまくいった後。風紀室には俺と影也の二人だけが残った。
 ソファでくつろぎながら笑い交じりに言うと、影也は興味無さそう息を吐き出す。影屋にはもう少し協調性を養ってほしい。本当に、心の底から思う。

「会長が生徒会憎んでるって、もう二年も前の話でしょ。まあいいけど、嘘ってばれないように上手いことやってよ」

「……別に嘘ってわけでもないだろ」

「どうだか。会長が生徒会に固執してるのはあの人の遺物だからだし。それに愛憎ってやつで、ちゃかり恨むついでに愛してたり」

 影也の咎めるような視線に口角を上げて笑う。何はともあれ、重要な駒も確保できたことだし未来は明るい。それぞれの野望が果たされる時もそう遠くなさそうだ。

「早く会長を引きづり落としてやりたいなあ」

 ねえ、影也?舌なめずりをして、影也に笑いかける。
 肘をつき口元を手で隠していたが、影也は確かに笑っていた。流石。俺と影也と巡流は同じ血を分けた兄弟。呪われた血は、どこまでも醜く腐っていく。


EP,2 END

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