たまにはポケモンの波乗りじゃなくて船に乗るのもいいだろう。
そんなノリで船に乗っていた。
高速船ではないため目的地につくまではまだ時間がある。
「いやあ、波乗りも便利だけど船は楽だねえ。」
「僕は波乗りの方が好きだな。」
どうやら船は一緒に旅をしているレッドのお気に示さないようだ。
船酔いはしてないようだが何でだろう。
「どうして?」
「暇。」
即答かよ。
「船に乗っているトレーナーとバトルしたら?」
「もうやったよ。
勿論全勝で賞金稼いだ。」
「ぬかりないな、オイ。」
バトルの犠牲になったであろうトレーナー達に心の中で合掌した。
レッドのバトルはえげつない。
タイプ相性論もレベル差でゴリ押ししてくることもあるし。
「ナマエ、暇だから一発芸でもして。」
「え、なんちゅー無茶ぶり。」
やだよ、絶対すべるって。
すべったときって精神的にかなりくるんだよ。
「そんなに暇なら甲板にでようよ。」
「えー、日に当たりたくない。死ぬ。」
「あんたは吸血鬼か。」
真夏じゃあるまいし死ぬわけないでしょ。
渋るレッドの手を引っ張って甲板にでる。
「ほら、風が気持ちいいよ。」
「空を飛ぶ方が気持ちいい。」
「あーいえばこういう。」
どんだけ船が嫌いなんだよ。
「こうやってゆったり時間過ごす時間もいいと思うよ。
海を眺めたり、歌ったりしてさ。」
「え、歌うの。」
「心の中でね。」
だから変な人を見るような目を向けないでください。
あたしの心は貴方が思っているよりナイーブなんです。
「なんでそこまで船いやがるのかなー、レッドは。」
「トラウマがあるんだよ。」
「嘘つけ。」
「ばれたか。」
トレーナー俊殺してきた時点で信じれないからね。
「純粋に2人で旅するのが好きなんだよ。
波乗りしている方が旅って感じだし、色々なことがあって共有できるから。」
「……レッドがデレた。」
「悪い?」
「まさか。」
とっても嬉しいです。
それに少し赤くなった顔で睨まれても嬉しいだけだ。
「今度は波乗りでいこうか。」
あたしもレッドと旅するの好きだよ。
ドレミの歌を歌う
君といるだけでハミングをしそうなぐらい楽しいんだ
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