彼と歩み続けて、もう何年になるだろう。
友人からもらったタマゴが孵化して、生まれてきたのが茶色い毛並みのイーブイだった。
見ているこっちがハラハラするくらいに勇敢に生まれてきたこの子は、いつでも、どんな相手にも怯むことなく挑み続けた。ポケモンセンターに駆け込むことも少なくなかったが。
今でもときどき生意気に唸ってみたり、勇敢というより無鉄砲なところもあるが、それでも私はこの子が愛しい。
当時既にイーブイを持っていて、且つ進化済みだったデンジにサンダースにしろと詰め寄られたのも懐かしい。
結果としては決めかねているうちにブラッキーになってしまったのだが。
ひざの上で眠る彼の頭をそっと撫でる。
これからも彼と一緒に生きていくのだろう。根拠はないがそんな気がする。
彼と私の歩く道
聖なる夜と彼と、それから私
「大好きだよ、ブラッキー」
顔をあげた彼にそう言って、抱きしめて目を閉じた。