ちょこれいと。(イザシズ)
季節は冬から春へと変わり始めている。
この時期はどうも落ち着かないようだ。
その落ち着かないひとつは、2月にあるあの行事のせいだ。
あの行事とは・・
「バレンタインってさ、やたらと女子がはりきる行事だよねぇ。ま、俺みたいな男には関係のない行事だけどさ。」
バレンタインデーの日の放課後、臨也と静雄は2人で教室で話していた。
独り言のように、折原臨也は平和島静雄に対してそう言った。
「おまえはさ、いいじゃん。おれなんて今年も0なんだけど。」
静雄はむっとした表情で、臨也に対してそう言った。
「でも、俺なんてだれかわかんない人からたくさんもらってるんだよ?毒でも入ってたらどーなんだか。」
やれやれ、と臨也はため息をついて近くに会った椅子に腰をかける。
「でももらってるにはもらってんだろ。ほんと、臨也ってもてるよな。」
静雄は少しだけ頬を膨らませながらそう言う。
「もしかしてさ・・シズちゃんやいてんの?」
臨也の唐突の言葉に静雄は顔を赤くして動揺を隠せない。
「ばっ・・・ばかか!そんなわけねーだろ!」
そんな静雄を臨也はふーんというとこう言った。
「チョコ・・・欲しいんだ。」
静雄は何も言わずにただ下をむいてうつむく。
臨也は自分のカバンを持ってきてごそごそとなにかをつかみ、それをうつむいてる静雄の手に載せた。
静雄はそれを確認する。
そこには箱に包まれたチョコレート。
臨也は静雄にそっと囁いた。
「ハッピーバレンタインデー」
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ちょっと甘なイザシズ!!どうでしたか?
みなさまもすてきなバレンタインデーをすごせますように!
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[mokuji]
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