どこに行ってもU(正サキ)

折原臨也は笑っていた。


「それにしてもさー、波江さん、ほんと人間は面白いよね。たった一年間恋人と別れるだけなのにどうしてこんなに悲しさがこみ上げるのだろう?あの2人は俺の行動どおり動いてくれてほんと助かるよ。」


ハハッと笑いながら上を見ると波江はばっかじゃないの、といい資料の方へ眼をそらしたが、深刻そうな顔で思う。

(あの二人・・・ごめんなさい。私がもっとあの人を止められていれば。)

波江は弟へのゆがんだ愛があるだけで、本当は心はとても優しい人だ。


それはもちろん臨也も知っている。
だから波江が資料の方を見た瞬間に臨也も波江をにらんだ。

邪魔はしてほしくない―そんなことを思いながら。


その時―

バンッ!!

扉が大きな音を立てながら同時にサキが入ってきた。

「あ?」

臨也はまってました、というような顔でその入ってきたサキに嫌みな笑みを浮かべる。

「サキちゃん。どうしたのあわてて。なんか嫌なことでもあった?あ、そうかそうか、今日は正臣君の出発日だったねぇ。彼今頃どうしt・・・


「黙って!!!」


悲鳴のような声でサキはまだ泣いた後なのだろう、充血した目で臨也をにらみつける。

「どうして?!どうして正臣じゃなきゃいけないの?!」

臨也はふう、とため息をつきながら、こう言う。

「さて、どうしてでしょう?」

臨也はあえて挑発的な態度でサキを見下ろす。

「最低!!人間なんかじゃない。今まで臨也さんのこと信用してきた自分が馬鹿だった。私はもう・・


「いいのかい?」

サキの言葉をさえぎるように臨也は言う。

「君が俺をこれからも信じるか信じないかは自由だ。だけど、今北海道にいる正臣君はどうなるんだろうねぇ。君がいままでどおり俺に信用してくれるのなら正臣君の安全は保障しよう。だけど、信用しないのであれば・・・どうなるかわかるよね?」

サキは凍りつくようなその目を直視できないまま、ただ、うなずくだけだった。
波江も何も言えなかった。

折原臨也はそれほど秀才な男であった。




**
どこに行ってものUです!!
どうですか??
すごく話がシリアスとなっておりますw
そして臨也君がとてつもなくうざいww
今後の展開、乞うご期待を!←

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