(えっちょっなに、なんでこんな重たい空気なの助けて勘右衛門!) (普通に考えて無理だろはっちゃん! てかなんで立花先輩片手に焙烙火矢持ってんだよ仕舞えよ!)
(留三郎も仙蔵も顔に出すぎだよ全く……ていうか文次郎なんとかしてよ) (……) (伊作、文次郎もあれで中々ショックを受けているぞ……)
三禁だなんだと学園一ギンギンに忍者している会計委員長にすら大ダメージを与えたのは、
「もう、そんなに言うならあたしが食べさせてさしあげます」 「はあ? いや、いいって自分で……」 「はい、あーん」
ガタガタガタッ
「おばちゃんご馳走様です!!」 「おいしかったです!!」 「ご馳走様です!!」 「うまかった、おばちゃんご馳走様!!」 「「お先に失礼します!!」」
これ以上見てられない、といった風に食満、立花、七松、そして久々知と同じ顔の二人が一斉にカウンターに盆を戻した。そんな彼らに気圧されたようにおばちゃんは苦々しく笑う。
「ハル、早く箸を下ろしなさい。自分で食べれるから。(まずいまずいぞ、あいつらのあの態度、確実に誤解を招いてしまった……!)」 「ちえー」 「ちえー、じゃない」
土井のこめかみにも冷や汗が流れていたのを気付いていた者はいただろうか。
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