――久々知目線――


ああもう苛々する。
苛々して、予習だって頭にちっとも入らなくて、なんなんだよこれ。ごろんと自室の床に身体に投げ出した。

ハルさんがタカ丸と話してるのを見てしまった、ただそれだけで腹の奥がむかむかして仕様がない。もしもこれを嫉妬と名付けるのならば、俺は簡単にあの人を殺められるだろう。

それと、タカ丸のあの意味深な返し。
まるで俺の恋慕なんてとっくに見抜いてるみたいに、軽くいなしていきやがった。何も言えなくて、恥ずかしくなって、拳を握りしめることしか出来なかった。


「くっそ……」


何話してたのかな、俺とはあまり話す機会ないのにな。あなたの声が聴きたいよ。笑いかけてほしいよ。隣で歩いていきたいよ。
こんなにもあなたに触れたくて触れたくて、仕様がないんだよ。


「どんどん、あなたを好きになる」


これはきっと、甘やかな呪いだ。




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