「ほー世間知らずときますか。だったら見ず知らずの女の子連れ回してこんな人通りの無い場所へ連れてくるのもいかがなものかと思いますけど。」 「はあ? 何を勘違いしているのか判らないが、私は君のような年端もいかぬ子どもを相手にする男ではないよ。いいから黙って。」 「うおわっ!!」
ひょいと担がれて(ちょっとスカートひらひらするじゃないの!)またも風になる感覚。 しかし今こいつわたしのこと子どもだとかのたまったよ!! かーっ!絶対また13歳だとか思われてるわ!畜生!
… … …
風景が乱ちゃん達と歩いていたものに似通ってきた頃、男はわたしを降ろした。
「お礼とか求めるつもりは更々ないが……、君は少し態度に気をつけるべきだ。私だからよかったものの、他の者だったら捨て置かれても文句は言えない。」 「どうもありがとうございました、そして二度と会う事もないでしょうさようなら。」 「人の話聞いてたか!! かーっもうなんか君イライラする!!」 「そんなんこっちだってそうですよ! いきなりこんな訳わかんない所にいて知らない男に担がれて挙げ句重たいだの世間知らずだの!」
男と取っ組み合う寸前、ばたばたと足音が聞こえてきた。お姉さーん! という声は紛れもなく三人組のかわいい声!
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