よいしょと立ち上がり尻についた土を払っていると、今度ははっちゃんがわたしに声を掛けた。


「ハルさんはここで何をしてたんですか?」
「うん? あーランチも落ち着いたからね、おばちゃんに頼まれてゴミを捨てにきたんだ。そしたらそのうさぎに会ったんだよ」
「そうだったんですか……まだヨシミ、ああこのうさぎの名前なんですけど、生まれたばかりなんで」


当番の孫次郎と一平が放してしまったことをすごく気にしてたから、無事に見つかって本当に良かったです。

ほっとしたように眉を下げて笑うはっちゃんを見て、ああこの人は動物がすごく好きなんだろうなあとぼんやり思った。


「はっちゃんは何でマゴジローくんたちとうさぎ探してたの? 飼育係かなんか?」
「俺、生物委員会の委員長代理なんですよ。孫次郎と一平は同じ生物委員なんです」
「ああ、そっかそっかー委員会だったんだ」


前に、伏木蔵と一緒に穴に落ちてたとき、あの子に色んな委員会があることを教えてもらった事があったっけね。
それよりも、とわたしはくいっと二人の一年生に向き直る。挨拶をしないとね。


「お話するのは初めましてかな。一年は組じゃないよね?」
「あっ申し遅れました! ぼくは一年い組、上ノ島一平といいます。お姉さん、うさぎ見つけてくださって本当にありがとうございます!」


ペこりと頭を下げる、ぷにぷに頬っぺたにつぶらな瞳の一平ちゃん。かわいい。




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