というかあれかな、わたしがいるからこの子たちにも要らない火の粉がかかるのかな。着物ってか、珍しいもの身につけてるのは本当だし。
「ごめんね乱ちゃん、きり丸くん、しんべヱくん。わたしがいるから。」 「そんなことない! お姉さんは下がっててください!」 「大丈夫、お姉さんのことはオレらが守るから!」 「そうだそうだ!」 「うるせえ喚くんじゃねえ!!」
ガチンッ。見せ付けるように地面に刃を鳴らし付ける。ああ駄目だ耐えられない、こんな幼けな子どもたちが脅されてるのは見たくない。
「制服……じゃない、着物なら差し上げますから、だからこの子たちにそんな酷いことはしないで下さい。」 「物分かりのいい女だな。器量も珍しいツラしてやが、おわっ!!?」
わたし達と対峙していた奴らの足元に、何か黒っぽいものが数個何処からか飛んできた。続けざま変なボール? みたいなものが飛んできたと思ったら、周囲に煙が立ち込めた。
(な、なんだこれ!!?) 「シッ。静かに。」 (えっ誰この声知らね!!) 「乱太郎、きり丸、しんべヱ、君たちは学園へ走りなさい。彼女は私が。」
小声の主がそう言うと、いきなりわたしの身体が浮いた。と思ったらすごいスピードで動き始める。 これ何処通ってんの、さっきっから顔になんか木の枝みたいなのがグッサグッサ刺さってんだけども!めちゃめちゃ痛い!!
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