「なあ、あの子記憶喪失とか、なんかそういう病気なんじゃないか?」
「あー臥せてる所抜け出してきたとか?」
「格好も見たことないもんな、カメ子さんなら知ってるかもしれないが。」


……ちょ、聞こえてる、聞こえてるからそこの三人組
私が何も言えないでいると、黒髭さん(親方さんかな?)が、うーんと唸り声を上げた


「本当にどこからきたのかなあ……日本はわかるけど、そんな村聞いたことないし。君いくつ? ご両親はどちらに?」
「いやだから、気付いたらここにいたので両親はいないんですよ。」


それに、自分の年齢を言うと、マリオブラザーズも三人組もびっくりしたように、君そんな歳なの!? 全然見えないね、13才くらいかと思った!! とか、喜べないようなコメントを四方八方からいただいた。


「えっと、じゃあ今は平成何年ですか?」


百歩譲ってタイムスリップだとしても、生きてる年号がわかればまだ希望がある。この人らの格好を見ると、平成でなくもしかしたら昭和かもしれないけど。


「ん? 今は室町だよ。」
「む、ろまち……?」
「そう。室町。」


あ、もうだめだ。
今完全に思考が止まったわ。






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