▲罰ゲーム(4)


「・・・ぃ・・・・・・も、駄目です・・・・・死んじまう・・・」
 幾度擦り上げられたか分からない内股は赤く腫れ上がり、男性器を模したそれは体内奥深くに挿入されたまま己の力で引き抜くことも出来ずに、放置されたままだ。
 幾度も乱暴に揺さぶられたせいか、己が身を捩る度に木馬は軋んだ音を立て明日になれば粗大ゴミとなって捨てられる運命にあることを物語っている。
 思うがままに泣かされ、喘がされ、イかされた身体の下・・・木馬の足元には白濁が溜まりこの責め苦に己の身体が快楽を感じてしまったことを証明しているようで、その事実に悔しさは膨れ上がる一方だ。

 声を殺し悔し涙を流す己を目の前のソファに腰掛けたまま、楽しげに見詰めていた男が不意に大きく伸びをしながら腰を上げ、トントンと背中を拳で叩きながらくるりと己に背を向けた。
「隊長・・・どこ、行くんスか・・・・降ろしてくださ・・・」
 掠れる声を必死に振り絞った言葉など聞こえなかったように飄々とした足どりで私室を出ていく獅子舞に背筋に悪寒が走った。
 まさか、このまま身動きの出来ない自分を放置して執務に戻るつもりではないだろうか。
「や・・・ッ!隊長、降ろして下さい。頼みますから・・・ッ、も、俺・・限界だから・・・ッ」
 泣き叫ぶような声に少しだけ足を止め、振り返りもせずに発せられた言葉に瞳を見開いた。
「また夜に遊んでやっから、そのままおとなしく我慢しとけや・・・リキッド」
 それまで誰もこの部屋に入らなければいいな、と続いた言葉と同時にパタンと閉められた扉の音に、深く項垂れた。


 きっと、このまま言い捨てられた言葉の通り夜が更けるまでこの場所に放って置かれるのだろう。
 幾ら抗おうと暴君の掌の上で弄ばれることしか出来ない自分自身を罵る言葉を乾いた口の中で呟きながら、リキッドは疲れきった身体を木馬の上に倒し、束の間の休息を受け入れる為に瞳を閉じた。

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