100 question ヲルヘン(2)


幼「次は、二人の出会いはいつ?どこで?」
H「………」
W「二年前、この部屋でだな」
H「私は君の存在を知ったのは数か月前なんだが…未だに納得いかないよ」

幼「相手の第一印象は?」
H「夢だと思っていたからね…まあ、良くなかった事は確かだね」
W「夢のような出逢いだったという事か」
H「180度変えるような言い方はよしてくれないか」

幼「相手のどんなところが好きですか?だって」
H「好きじゃないよ?」
W「私の事が好きじゃないのか?!」
H「……ウォルター、急に立ち上がったらコーヒー零すだろ?瞬き忘れてるし。いい歳して泣きそうな顔しない、…こういう所は少しだけ好きかな」

幼「相手のどんなところが嫌いですか?」
W「…こんなところだ」
H「それはすまなかったね、たまには仕返しさせてくれたっていいだろう?」

幼「貴方と相手の相性はいいと思いますか?」
H「良くはなさそうだね、でも悪いとも思わない」
W「曖昧だな、ヘンリー」
H「君と私の努力次第で何とでもなる事だから…」

幼「相手の事を何て呼んでいますか?だって」
W「ヘンリー・タウンゼント」
H「いつも思うんだがいちいち私の事をフルネームで呼ばなくてもいいよ…面倒臭くないかい?」
W「お前の名を音として紡ぐ時の高揚感は凄まじいのだ」
H「…なんだか嫌だな、そう言われるのも」

幼「相手に何て呼ばれたいですか?」
W「それは当然スウィート……ッ、こんな場所で発砲するなヘンリー・タウンゼント」
H「絶対呼ばないよウォルター。ああすまない驚かせたね幼きウォルター。私の事は…そうだな、2年間分のウォルターが使った膨大な電気料を立替中のヘンリーさんとでも呼んでくれて構わないよ」
W(……まだ根に持っているな)

幼「相手を動物に例えたら何ですか?」
W「生後一か月に満たないスニファードッグだな。よく噛むがとても可愛らしいものだ」
H「…分かり辛いよそれは。私はモグラに似ていると言われた事はあるけれども、ウォルターは大型の猫科の動物かな」

幼「相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげますか?」
H「何か欲しいものあるかい?って聞いても私と同じでいい、としか言わないからなかなかウォルターの欲しい物を探るのは難しいね」
W「ヘンリーと同じでいいのではなくヘンリーと同じが良いのだ」
H「一緒の事だろ?違うのかい?」

幼「プレゼントを貰うとしたら何が嬉しいですか?僕のママへのプレゼントは電車にあるよ、ね ヘンリー」
H「そうだったね、君は良い子だねウォルター」
W「私のヘンリーへのプレゼントは寝室のサイドテーブルの抽斗の中にあるぞ、お前を悦ばせる素晴らしい道具だ。な ヘンリー」
H「あんなものどこで手に入れ…次のゴミの日に捨てるからな…ウォルター…」

幼「相手に対して不満はある?それはどんなこと?」
W「私よりも幼きウォルターを大事にしている所だろうか」
H「大人げないな…それにどちらの方が大事なんて比べた事は無いよ」
W「私の方が大事という事か?それは」
H「あのな……」

幼「あなたの癖って何?」
H「私の癖…?考え事をしている時に顎を掻いたりとかそういう事かい?」
W「私の癖は犠牲者の心臓を抉る時にいつもナイフをこう持…」
H「幼きウォルター、ここもカットだよいいね」

幼「相手の癖って何?」
W「ヘンリーは街の中で高らかな笑い声を聞くとビクリと震えて左右をキョロキョロ確認するな。目は武器になりそうなものを探している」
H「それは癖じゃなくて君のせいで植え付けられたトラウマだよ…ウォルターは、爪を噛むのが直らないね」

幼「相手のすること(癖など)でされて嫌なことは?」
H「気軽に頭をぐしゃぐしゃにされたり、ハグされたりするのは嫌だな」
W「しかしヘンリー、ミス・ガルビンが貸してくれた円滑な人間関係を築く本にはそうしろと書いてあったぞ?そんな事だから友達らしい友達がいないのではないだろうか」
H「かまわないよ…君だけで(叩かれるのは)」
W「……!!」
幼「大きいウォルター…顔、真っ赤だよ」

幼「貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何ですか?」
W「ハグをすると怒る。あと爪を噛んでいると怒る。食事中寝てしまうと怒る。怪我をした所をそのまま放っておくと怒るな」
H「私がいつも怒ってばかりいるように聞こえるじゃないか…ブレインツリー氏じゃあるまいし」

幼「二人はどこまでの関係?……うわ」
H「なっ…?!何だその質問は、宿題じゃないのかい?!」
W「ほほう…最近の子供の教育は随分と…私とヘンリーは最後までの関係という事で」
H「言うな馬鹿!」
W「お前の性別がもし違っていたら野球リーグが作れるぐらいの私との子供が産まれているだろう」
H「チームじゃなくてリーグかい…ああもうこれ以上聞かないでくれ幼きウォルター、耳塞いで。この馬鹿いつか森に埋めてやる…」

幼(ヘンリーに両耳を塞がれたまま)「二人の初デートはどこですか?」
H「したことないよ…」
W「異世界の血の水際でキャッキャウフフと追いかけっこをしたではないか」
H「一方的に私が追われていただけだろう…」

幼「その時の二人の雰囲気は?」
W「殺伐としていたな」
H「…命懸けだったからね…」

幼「その時どこまで進んだ?」
W「どこまでも何も…」
H「私がウォルターの後頭部をスコップで打ち据えてダウンさせた」

→続


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