『幼き憧憬』

2009/12/22 18:13



グリモアさん家のヴィンセント君(7才)は今日も元気に遊びに出掛けます。

そんなヴィンセント君に
最近気になるひとがいるのです。

それはお隣に引っ越してきたお姉さん。

自分と同じ、この国にはちょっと珍しい黒い髪と猫みたいな瞳がかわいらしい女の人

小さな薔薇が咲く垣根越しに覗くと
今日もクリーム色の窓辺に居ます。

同じ色のカーテンがはためいて、膝の上の本が、ページがパラパラと飛びます。

ですが、
お姉さんは気にもしていないようです。

風が悪戯に止めたページからまた読み始めてしまいました。

もしかしたらもうお姉さんの何度も読み返しているご本なのかもしれません。

邪魔してはいけない、そう気づいたヴィンセント君はそっと垣根に寄りかかっていた体を離しました。

実は遊びに行く
その途中のお姉さんとのごあいさつ。

ヴィンセント君にとっては楽しみのひとつでしたが仕方ありません。

踵を返した彼の背中に声がかかりました。

「おはよう、ヴィンセント」

「…お、おはようごさいます」

顔が赤くなってないかしら、と気になりましたがヴィンセント君は振り返りました。

そうすると垣根の向こうからお姉さんは笑ってふらふらと手を振ってくれました。



「今日も遊びに森へ?」「はい!」
「そう…昼から嵐だから気をつけてね」
「はい、ありがとうございます」

今日もお姉さんは声をかけてくれました。それだけでヴィンセント君は嬉しくなるのです。お姉さんは彼を子供ではなくちゃんとシンシとして扱ってくれます。

それが妙に誇らしく、
大人になれたような気がして──……。




「よし、…行こうナナキ!!」
「待ってよーヴィンセント」

そうして
ヴィンセント君は駆け出しました。

──まるで運命のように。





○○○○○○○○○○○○○○○○○○○


新しい長編のための布石。
ヤバいくらい設定だけがひとり歩き(笑)





コメント
2009/12/26 17:22 シキ [編集]

おはろーらい様

あーなんかわかります!
0な時は私は全く手をつけない極端(笑)
書きたくなるまで冬眠します冬だから!!
しかし前のまんまの方が確かにシンプルですね〜‥よし、じゃあそのまんまで!!
私も31日から休みです。お互い忙しさに気力を持っていかれないように気をつけましょー!!それではっ!!(>▽<)/


2009/12/26 16:39 らい [編集]

只今電車に揺られてます。なんでこんな人が多いんだ汗 

わあ!別バージョンもいいねー!
私は最初の奴が好きかなあ。 
なんかシンプルでインパクト強くてドキドキする感じ。
更新意欲あっていいなあ。私只今ゼロ。なんもしたくない(笑)

ネコ神様けだるく読んでます(おい)
漂白は暫くジャンプ休んでたら、話ようわからんようになってゲオで立ち読み(笑)

バクマンも好きなんですけど。つかホント絵ウマイなーって感動

私も休みほしい!30日からなんだけど待ち遠しー(≧ω≦)


2009/12/25 23:05 シキ [編集]

ありがとうらい様

実は最後には別にバージョンがありまして


そうしてヴィンセント君は駆け出しました

そうして彼女は本を閉じると微睡みました

──……まるで運命のように。


「逃げろ!!」

そんな声が静謐の殻を破るそのときまで。





こんな感じです。
どっちがいいんでしょうね〜?


2009/12/24 21:44 らい [編集]

めちゃいい感じー!!
かわいいヴィン君。 

ちょっと緊張あってドキドキします。


名前:

メールアドレス:

URL:

コメント:

編集・削除用パス:



表示された数字:




前へ | 次へ

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -