【01 道】

2009/11/18 22:33

この道はどこまで続くのだろう

何時になれば交差するのだろう

伸ばした指先は今日も空を掻く


「ユフィー、ユフィー!」

「ユフィなら何時もの所だ、ティファ」

昼間なのに今日は珍しく店に居る
クラウドにティファは礼を言った。

「あらそうなの?
さっき見たら居なかったから」

「ヴィンセントがさっき捕獲したんだ」

「………。…どこに居たの?」

「エッジ南西の荒野」

「そんなに遠くに?」

「ああ、朝から居なかったから……
ずっと歩きで向かっていたらしい」

どこに、とは今度は聞かなかった

「…最近、
お前らはやけにユフィを…気にかけるな」

「だって…」

そこでティファは逡巡した。果たして彼はどこまで知っているのだろう、と。

「ユフィが言ってたぞ?」

クラウドがからかうように声を掛けた

「ひとりになりたかった…って、な」

そうやって踵を返した彼の背中をティファは複雑な視線で見送った。

そんな事さえ…
もう、私達には話してくれないのよ



「ん?…ああ、
ユフィ、ティファが心配してたぞ?」

「あー…、ティファ、ごめん」

「いいの、ユフィが無事なら」

裏口から姿を表したユフィとヴィンセントにクラウドが軽くお説教をしている。

ユフィは何度か頷いたようだがヴィンセントがクラウドに話しかけるとすっと自室へと戻ってしまった。

まるで遠くなってしまったかつての仲間の姿にティファは悲しくなった。



私達は手を繋いで

あの星に続く旅をしてきた筈だった

いつの間にか私達は別の道を歩く


「ねえヴァイス、お願いだから
…ユフィの心まで持っていかないで」



そんな祈りにも関せずに平和を謳歌する午後の日差しがやけに白々しく見えた





白ヴィンユフィに対するティファの語り
ってかユフィを語るティファにしか(笑)


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