連載夢主で書いていただきました!



〜ある休み時間〜

「一昨日も雨、昨日も雨!今日こそはグラウンドでサッカーしたいよー!!」
「落ち着け円堂、突然叫ぶな」
「でも、今日は一段と風が強いよ」
「だな。今日も部活は無理かもしれないぜ」
「!!そんな、風位で…」
「何言ってんの。考えてもみなよ、もし"炎の風見鶏"やってる最中に突風でも吹いたりしたら、」
「え、」
「風丸と豪炎寺、どっか遠いとこ飛ばされちゃって二度と帰って来なかったりするかも…」
「おいマックス、何不吉なこと言ってんだよ」
「…だ」
「ん?」
「やだ!!一郎太飛ばされちゃ絶対駄目だからね!!」
「ぉわ、分かったから!急に飛び付いてくんなよ!」
「(…俺は飛ばされても構わないということだろうか)」


〜体育館にて〜

『えー、急な台風接近により、ここで一時待機する事となった。と言っても、ずっと座ってるのはキツいだろうから、室内で出来ることで、何かやりたいのあるかー?』
「はい先生っ、サッカーがしたいです!」
「お前はそれしか言えないのか。室内で出来ることって言われただろ」
「あっ、一郎太!良かったあ探す手間省けて。パス練やろうよ!」
「なあ俺の話聞いてた?」
「だって、もう3日もサッカーやってないんだよ!?」
「テスト期間は1週間部活ないだろ」
「それとこれとは話が別!」
「どこが…」
「テスト期間は勉強っていうやる事があるじゃん!」
「や、勉強しなきゃならないのはあの期間だけじゃないぞ」
先生陣の顔がひきつっているじゃないか…
「…そもそも、肝心のボールはどうするんだよ」
「ボールならここにあるよ!」
「どっから出てきた!?」
こいつはいつもいつも、一体どこにボールを収納しているんだ!?

「待つんだ円堂」
「あ、鬼道くん…」
「台風が明日も居座ったらまた暫くここを出られなくなるのだから、体力はなるべく温存すべきだと思うぞ」
「俺も同意見だ。休める時に休むのも手だからな」
救世主…っ!
さすが鬼道と豪炎寺だ。理にかなってるし、これなら円堂も納得…

「…だからこそだよ」
「…何?」
「(あ、嫌な予感しかしない)」
「明日はどうなるか分からない。もしかしたら竜巻が此処を襲って、死んじゃうかもしれないんだよ?だから私は、その時に後悔しないように、今この瞬間もサッカーしていたい!試合終了まで走り続けるのがサッカーなんだから!!」
『円堂…!!』
「あれ、何でこんな大事になってるんだ」
今日も熱いなあサッカー部は、という先生等の声が聞こえてくる。激しく他人の振りをしたい

「誰が何と言おうと、私は私のやりたいことをする。…でも、皆の意見は尊重するよ。強制するつもりは無いからね」

「という訳で、やるよ一郎太!」
「おい、何で俺は強制参加なんだ。せめて意見くらい言わせろ」
今言ってたことと全然違うじゃないか
「え?私と一郎太は運命共同体でしょ?」
「初耳だよ…」
「つべこべ言わずにやる!」
「お前俺に理不尽すぎるだろ」
「待て円堂!」
「!…豪炎寺くん」
「(またまた嫌な予感しかしない)」
「俺は何を迷っていたんだろうな…」
「(どっかで聞いた台詞だな)」
「…!!じゃあ、」
「ああ。サッカーやろう、円堂!」
「うんっ」
「…」
「俺もやるぞ円堂」
「鬼道くん!」
「俺も!」
「俺もッス!!」
「皆…!」
「……」
結局こうなるんだな…

「よーし!まずは、あの夕日に向かってランニングだー!!」
『おー!!』

「…ここは室内だぞ…」

俺のか細いツッコミは、当然誰にも聞かれることなく、体育館の空気に霧散していったのだった。



今日も今日とてサッカーで


ユツキさんに頂きました、成り代わり夢のお話でした!
中々アクティブな感じのさくやちゃんに思わず笑いながら読んでしまいました…いやいや、これはわたしには出せない色だ(笑)
ユツキさんありがとうございました!


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