私の特技はアニメ声というのか、女性声優さんの声マネをすること。

これはもう周知の事実のことなんだけど、この特技のせいで私はソッチの人に好かれるようになってしまって。付きまとわれることもあるくらいだった。

最初の方は笑って流してたんだけど、悪化していきいつの間にかそれはストーカーという形になっていった。



怖かった。



それもひとりじゃない。三人とか四人とか。


でも、いつからかそんなストーカーは居なくなって、なんでだろう?なんて疑問を抱きながらも平和な日々を送っていた。


そんな時に聞いた噂。


「ヲタク達を不知火君がシメたらしい」


そんな噂を聞いて私は直ぐに走った。

彼がいるであろう、屋上へ。



『匡!』

「あァ?お、名前じゃねェか」

『あの、さ』

「ん?」

『あの、ヲタクをシメたの、匡だって聞いて…』

「あー…」

『私を、助けてくれたの……?』

「そんなんじゃねぇよ。ただ、ウザかっただけだ」



口ではそんなこと言ってるけど、私は知ってる。

匡は嘘をつくとき、頭を掻くんだって。



『ありがとね、匡』

「だから……」

『ありがと!』

「お、おゥ……」




真相は屋上で




「変なことはされてねぇんだろ?」

『うん?』

「はァ……」





Title by 「ポケットに拳銃」

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