歳はそう、17歳。
女子高校生真っただ中。
今私は、学校の屋上にいる。
彼は私と幼馴染で、昔からいろんなことをした。近所のお兄ちゃんを一緒に苛めたり、金平糖を分け合って笑いあったり。
幼稚園も、小学校も、中学校も一緒。高校も、一緒だった。
でも、彼はもういない。
そんな彼は昔から病気だった。
肺の病気だと聞いていた。
なのに彼は私に向かってずっと笑っていた。
ベッドの上でのサヨナラの瞬間も。
きっと彼のことだ、生まれ変わったらまた私に会い来てくれるに違いない。
「探したよ」
とか言って。
だから、早く私も会いに行くんだ。
リセットボタンに手をかけて
体が空を舞った。
Title by リコリスの花束を
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