外は大雨。

雨の中でも試合をするアメフトでも、練習は別。

これだけの雨じゃ練習だって中止。



そんな雨だった。





「どうしたんだよ?クリフォード。窓の外になんかあんの?」

「……別に」

「ふーん。早く雨、あがるといいな」





雨は、あいつの好きな天気だった。










―――…・・・


「……雨が好きだと?」

『うん! クリフォードは嫌い??』

「ウゼェだけだろ」

『うーん……まぁ、そうかもしれないけどさ…』

「じゃあ、どこが好きなんだよ?」

『すべて洗い流してくれてるみたいだし……それに、』

「それに?」

『雨が上がった後に楽しみがいっぱい待ってるよ!』

「ガキか」

『な! ガキじゃないー!』






―――…・・・







「お! 雨あがりそうじゃね?」

「でもこのグラウンドで練習するのか?」

「クリフォード! どーするよ?」

「おーい? クリフォード?」





まだ小雨の降る窓の外は、それでも太陽が顔だして、

遠くの方に虹が見えていた。





「練習行くぞ。さっさと準備しろ」

「おう!」

「クリフォード、やる気だな。なんかあったのか?」

「……別に」

「つれねーなぁー」





柄にもなく、雨もいいんじゃねえかって思った。


遠く離れたお前の許に、いけそうな気がして。




Rainbow




(俺もまだまだガキだな……)

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