此処は木の葉病院の一室。
「よォ、おとなしく寝てたか?」
『寝てたよ。足を怪我してるんだから当たり前じゃない。で、今日の任務は?』
「Aが2つにSが1つ」
『お疲れ様、サスケ』
「あぁ」
お互いに上忍であり恋人同士である二人。
ただ、現在、
名前が任務の怪我で入院中だった。
『怪我、してないよね?』
「当たり前だ」
『そっか、よかった』
そういって彼女は笑った。
「お前ももう無茶なんかすんなよ」
『無茶はしてないよ』
「仲間庇ってそのザマのどこが無茶をしてないんだ」
『ただ、私の反応が遅れちゃっただけだもん。遅れなかったら助け切れてた!』
「そういう問題じゃなくてな……」
サスケはため息をついた。
「お前がどういうやつかはわかってる。仲間の為なら自分を犠牲にして守るやつだ。でも俺の気持ちにもなれ」
『……ごめん』
「……お前が傷つくのは、できるだけ見たくないんだよ」
そういってサスケは名前の頭を撫でた。
『サスケ……』
「ま、そんなお前が好きなんだがな」
『さ、さらっとそんなこと言わないでよ!』
「クク、顔真っ赤」
『う、うるさい!』
「……さっさと治せよ。ウスラトンカチ」
『うん』
「治ったら、デート行くか」
『え、あ、で、でも、任務は……?』
「火影を言いくるめる」
『あはは! 頑張ってね? サスケ』
「ああ」
一握りの愛で
笑いあえる、
それだけで、
幸せだと思える。
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