今日船では戦闘があった。

非戦闘員である私たちナースは安全な場所にいた。


怪我人に備え、すぐに治療ができるように準備をしておく。

必要物資の確認を終えたちょうどその時、部屋の扉が開いた。



『エース隊長』

「戦闘は終わったぜ。怪我人の治療頼む」

『準備はできてますから、すぐ行きます』

「こっちだ」



エース隊長について行き怪我人が集まっている甲板に出る。

そこには怪我をしたクルーがざっと30人超。


すぐさま手当を始めた。

でも大怪我の人はいないようで内心ホッとする。


大体が切り傷擦り傷打撲。

消毒してガーゼ、包帯を巻いて、湿布を貼ったり、冷やしたり、そんな単純作業をすること3時間。

全員の手当を終えた。



『ふー……おわり、かな?』

「お疲れ、名前」

『あ、エース隊長。隊長こそ、お疲れ様です』

「大変だろ?」

『いえ、これが仕事ですから』

「そうか。偉いな!」

『!』



ニカッと笑い頭をグシャグシャ撫でられる。


恥ずかしくなって思わずうつむいてしまった。


ああ顔が熱い。




頭をなでる大きな手






Title by リコリスの花束を

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