「ナマエ、いる?」 『真琴、』 「はいっても、いい?」 『……ん、』 がちゃり 「カーテン、あけていい?」 『少し、だけね』 「ありがとう」 『……』 「勉強、大丈夫そう?」 『真琴の、おかげ』 「ナマエが頭いいからだよ」 『……』 「きいて、ナマエ」 『なに?』 「岩鳶高校にね、渚が入学してきたんだよ」 『なぎさって、渚?』 「そう。スイミングスクールが一緒だったあの渚」 『そっか、』 「それでね、水泳部つくろうって」 『!』 「部活作るの少し大変だけど頑張ってるんだ。ハルも、頑張ってる」 『プール、たしか、ボロボロだったよね?』 「うん。それも直してるんだ」 『大変、』 「うん。大変だけど、楽しいよ」 『……』 「俺ね、ナマエ」 『……』 「みんなで泳げたら、楽しいだろうなって思ってる」 『みん、な』 「そう、みんな。ハルに渚に俺に、ナマエ」 『……』 「クラスも同じだし、ハルもいる。担任のあまちゃん先生っていう新任の先生もいい人だよ?水泳部の顧問もしてくれてる」 『あまちゃん先生』 「そう」 『……』 「もし、こられたらプールだけにでもおおいで?」 『う、ん』 「一人で怖かったら、俺がここまで迎えに来るよ」 『う、ん』 「えらい、えらい」 ――――――――― ひきこもり少女とお兄ちゃんポジまこちゃんのお話。 遙はここには来ないけど、まこちゃんと同じくらいには心配している設定。 next |