ねじ伏せろ
勿論の事だが、今出てきたアイシールド21は、裏で殺されているという設定になっているセナだ。さすがに残り時間9秒でタッチダウンするにはかなりのラン技術及びスピードが要求される。
しかしその役が、セナ以外にいないのも明白だ。
……さて、どんな走りがみれるのか……楽しみ
「色付きのアイシールドは禁止だよ」
「こいつ眼精疲労で……協会の許可書(偽造)あります」
因みに裏話だが……今ヒル魔さんが出した偽の許可書……。私が昨日ヒル魔さんに頼まれ、断れずに、犯罪行為だとわかっていながら徹夜で作成したものだ。
朝おきて鏡を見てあまりにも隈とかが悲惨だったのでメイクで多少隠したのだけれど、隠れていない気がする。
「残り時間9秒!泣いても笑ってもラスト1プレーだ!キューピッドのキックオフから始まるが……このキャッチはテメーじゃ無理だ。代わりに俺が取る。そのままトスするからボール受け取って、エンドゾーンにダッシュ!6点ゲット!6対3、逆転勝利!」
「そんな都合良く……」
「途中でコケたらおわりだから気をつけろ!」
「で、でも11人もタックルに来るのに、」
「もうそれしかねぇんだよ!……テメーだってここで終わりは嫌だろう」
「それは………」
セナの気持ちもわかる。ただでさえスポーツマンじゃないセナ。初めてがサッカーとかならまだしも、アメフト。屈強な男達に体一つで突っ込んで行く。 かなりの恐怖だ。
「僕はその…力がないから、栗田さんみたく敵をねじ伏せたりとかできればな……」
「「『それは無理』」」
思わず全員でツッコむ。
「誰が敵をねじ伏せろつったよ、テメーの腕力なんざ誰も期待しちゃいねーよ」
「そう、そのかわりセナ君には脚がある!」
『……黄金の脚がね』
「フィールドをねじ伏せろ!!」
自分に出来ることをする。それでいい。それがアメリカンフットボールなのだから。
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