翌日。
「岬さん発見!みーさーきーさぁーん!!」
校門近くで結奈を発見した明人は大声で名前を呼びながらブンブンと手を振っていた。
「朝から何でそんな元気なんだよ?」
テンションの高い明人とは対照的にとても眠そうな遥。
「あ、目反らした。照れてるのかな?」
「照れてるからじゃなくて嫌がられてるからだって気付こうか。明らかに嫌そうな顔してるじゃん。」
「岬さーん!」
諦めずにブンブンと手を振る明人。
「人の話聞けよ……。あとお前は犬か。」
「よしっ!杉村明人、行きまーす!」
「ガ●ダムかよ。俺は先に教室行ってるぞ。」
結奈の方へ駆けていく明人を見て、遥は逝ってらっしゃい、と呟いた。
このあと三途の河を渡りかけることになるなど明人は知る由もない。