Eccentric Legend! | ナノ

馬鹿と天才は紙一重
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「青春してぇー!」

突然生徒会に奇声が響いた。
その発生源は言わずもがな、副会長の瑠依だ。

「なにアホな事言ってるの?青春してるじゃん、現在進行形で。」

答えたのは同じく副会長の蓮。
名前や見た目、性格まですべてにおいてそこら辺のやつらより男らしいが、一応女だ。

「こんな雑務に終われる日々のどこが青春何だよ!?」

瑠依にしてはまともな思考な気がするが、そもそも青春したいならなぜ副会長なんざに立候補したのか甚だ疑問だ。

「文化祭、放課後の居残り、そして隣には女の子。っていうか、そんなに青春したいならなんで副会長になったんだよ。」

おぉ、ナイス突っ込み。

「だって、副会長やればモテるって会長が……。え?女の子なんてどこにいるんだよ?唯と麗華ちゃんは意見箱の回収行ってるし、爽はPC室、優は職員室だよな?」

会長、何を思ってこいつを副会長にしたんだろう……。

それにしても女のくくりに入れられてる爽が憐れだ。

「ここにいるだろ、あたしが。そもそも優と爽は男じゃないか。」

「男でも優はお前より遥かに女らしいし、爽は女っぽい顔じゃないか。そもそもお前のどこが女なんだよ。どこをどう見たっておと……
ぐはぁっ

不意打ちで急所を蹴られて瑠依はうずくまった。

「お前、今なんて言った?」

そう言って仁王立ちで瑠依を見下ろす蓮の後ろに般若が見えるんだが……。

「いや、あの…その………。す、す、すみませんでしたぁぁぁぁ!!」

ズサァァァァァっと音を立ててまさかのスライディング土下座。

こんなこと本当にやるやつなんて初めて見たぞ。
蓮なんて軽く引いている。

「こんな狭いところでスライディングするなよ……。」

蓮の言うことはもっともだ。

俺は補佐と言う名の雑用係だ。
従って他の役員がやりたがらないようなこと、即ち後片付けやトラブル処理が回ってくる。

会長曰く、瑠依の引き起こしたトラブルの尻拭いも俺の仕事らしい。

「さて、痴話喧嘩も終わったみたいだし、そろそろ話し合い始めようか。」

後ろにはいつの間にか会長。他の役員の姿もある。

「「痴話喧嘩じゃねぇ!」」

見事なハモり。こいつらがいつかくっつきそうで正直恐い。

「息ぴったりじゃん。どうでもいいけどさ、悠そこ片付けて。会議始めるから。」

「…………。」

やっぱり俺がやるのか。
溜め息をついて俺は片付けを始めた。







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