「起こしてしまいましたか?…すみません。小松田さん、泣き疲れて寝ちゃったんです」

「え、うわあ恥ずかしい…」


嬉しかった。
小松田さんが泣いてくれて。


「それじゃあわたし、これ貼ってきますね」

「えっそれ…!入浴時間変更の?」

「はい。…小松田さんは、あと少し寝てていいですよ。寝不足でしょう?」

「!えへへ…」


小松田さんの声はすごく温かくて、いつも泣きそうになる。


「でも、…大丈夫?1人で」

「…大丈夫です」

「…、名前ちゃん、…大丈夫?」


ほら、甘えたくなる。



「だいじょうぶ、……ですよ」



…そんな気持ちを抑えて、わたしは嘘をついた。

うそつき(8/22)

  

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