しのぶれど 色に出でにけり わが恋は、


誰にも言うつもりのなかった深い想いを、ひとに当てられてしまうのはどんなに悲しく恥ずかしいものでしょうか。
わたしはあなたのその笑顔と共に、この命散るまで内に秘めておくつもりだったのに。
長年付き合ってきた友は笑顔でわたしにこう言ったのでした。


「名前、食満のこと好きなの?」


わたしはあなたを恋焦がれるあまり、隠していた想いが顔にでてしまっていたようです。
…でも彼の、困ったようなはにかみ笑顔には頬を染めるしかないじゃない。



ものや思ふと 人の問ふまで。



※隠していた恋心が、いつしか顔にでてしまうようになり、「誰かを想っているの?」と他人に尋ねられるほどになってしまった。 /平兼盛



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テーマ「人外ファンタジー」
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