この本丸のお話



西暦2205年、歴史修正主義者との戦いは終わる事無く続く激戦の中、政府が作りし本丸は数千の数となり、更に第三勢力検非違使出現により激化する、歴史を守る戦いへと赴く審神者の数も増えると同時に刀剣男士も増えていった。

日々続く戦いに向け演練に励む審神者と刀剣男士、その演練所の隅にあった休憩場所を利用する刀剣男士も少なくは無い、何せ審神者は審神者同志で危なくない個室での演練を見守るのだから利用する必要は無く集まるのは男士のみ。

いつしか決まった時間、決まった場所で各本丸より集まり話すようになった一部の本丸の刀剣男士達、数が増える事に大きくなる休憩場所、いつの間にやら寝泊まりすら始める男士まで現れる始末、政府とて多忙、常に管理など出来る訳もなく、普段よく利用する刀剣男士の二振りに管理を任せる事にした、一振りには管理パスを、もう一振りには一枚の黒いカードを手渡して...

後日、政府に数日経っても演練の休憩所から戻って来ない男士が居ると報告受けて訪れた休憩所は、増築され続けた結果思いの他居心地良かったらしく立派な本丸と化していた。

審神者が増えたこのご時世、数多の報告の中にはブラック本丸と言われる刀剣男士を働かせ過ぎたり、神としての尊厳を削ぎ、闇落ちさせる審神者が居る、政府はその本丸の刀剣男士達が集まっているのではと考えた...が、実際は真逆であった。

どうやら自身が所属している本丸とは違う環境で戦っている刀達が物珍しく、お互いの交流を楽しんでいるというものだった、時には自身の本丸の自慢や出来事の話に花を咲かせ、遊戯を嗜み、腕試しで力を見せ付け合う、様々な審神者によって個性が出る刀だからこその楽しめる場所となっていた。

そんな刀達の審神者も、自身の近侍が楽しんでいるならばと自由にさせ、また時にその本丸の話を聞き楽しむのが日課になりつつある、政府は他の本丸との連携も取れる切っ掛けになるのではと、刀達の審神者達の了承を得て、また時には刀達に審神者と協力をして挑むよう、休憩所本丸に時折特殊指令を出す事にし、こんのすけの代わりに1匹の式神である黒猫を向かわせたのだった。

此処はそんなちょっと変わった切っ掛けで出来た場所、唯一審神者の所属していない個性的な刀剣男士達が季節と共に交流を楽しむ本丸である。







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