「この中で一番…
愛が篭っているはずだよ?」
ひえええ!!?
「僕を食べていいよ、芹霞」
そう妖しく笑うと、
「!!!?」
あたしの唇にキスをして。
「もっともっと…噛み付くように、もっと僕を…」
熱い。
熱い。
玲くんの熱は。
熱くて熱くて蕩けそう。
鼻を擽(くすぐ)る甘い匂いが、玲くんの匂いと入り混じり、何が甘いのか判らなくなる。
何度も何度も角度を変えて押し付けられる唇に。
「ん……ねえ…」
玲くんの切なげな甘い吐息が、あたしの体の中を満たしていく。
空腹感が、玲くんで一杯になってくる。
「…僕は…美味しい…?」
聞いているのに答えさせない。
甘くて甘くて、熱い唇。
どんなお菓子よりも美味しい。
「僕の愛は…感じる?」
この甘さが玲くんの愛だというのなら。
玲くんは愛で出来ている極上のスイーツ。
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