…大根。
芹霞の大根。
芹霞=大根になっている僕は、芹霞を汚された気分となる。
僕は――
財布から100円を取出して、
ティアラ姫の待つクレーンゲームに投入した。
ウィーーーン。
「すげ〜!!!
1回で取ったよ、あれ〜!!!」
片手で持てない程大きい、ぶちゃいくなお姫様を何とか抱き。
「ふん!!!」
思い切り睨み付けた。
青ざめて固まる…自称"クレーンの天才"タカシ。
僕の嘲笑の準備でもしていたんだろうけれど、恋人らしき女から嘲笑されたのはタカシの方だった。
何だかむしゃくしゃがとれない僕は、1つだけ空いていた"ダンスマニア"にお金を入れ、難易度最高の聞いたこともない曲を選んで、曲に合わせて床の光ったパネルを踏み続けた。
「すげえ〜パーフェクトじゃないか!!?」
「見えねえ!!! 足が全然見えねえ!!!」
「デカ人形とかダンボール持ちながら、あんなに動けるものか!!??」
「何だ、あのゲーム…隠し面なんてあったのか!!!?」
何だ、初めてやるからどんなものかと思ったけれど、大したことがないゲームだね。
もっとすかっとするものないかな…
- 10/18-
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