この大会での玲くんの活躍は、凄いことだったらしくて、誰もが賞賛の眼差し。
「気分いいね、玲くん」
「これで許してくれる?」
「何を?」
「君はブスじゃないからね。凄く可愛いお姫様だから」
まだ…いつものように笑いながら言ってくれれば、何とか切り返しも出来たものを。
あまりに真剣で言うものだから、
「あ、ありがとう」
やっぱりあたしはもじもじしてしまって。
「本当に…やばいくらい可愛い」
玲くんは、繋いだあたしの手の甲をぺろりと舐めた。
「は、はいいい!!?」
「唇の方がよかった?」
ぶんぶんと頭を横に振る。
公衆の面前で、悪のりしすぎだって!!!
だけど玲くんは、本当に嬉しそうで。
嬉しいのかな、こんなのと一緒で。
そんな時、玲くんが、
「芹霞、こっち!!!」
1台のプリクラの機械の中にあたしを連れ込めば、その横にタタタと黒服の男性が通り過ぎる。
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