耳にすら毒
〜はじめてシェイルリートさんが現れた時の、のろけタイム。


「シェイルリート、俺のシェイルリート」
「なぁに、キア。わたしの名を紡いで幸せそうね」
「俺にとっては何にも変えがたいお前の名だからな」
「ふふ、キア、好きよ、キア」
「俺はあいしてる」
「わたしもよ」
「お前が何になってもあいしてるよ、シェイルリート」

(「……暇だな……」)

「キア……」
「シェイルリート……」
「キアの瞳にわたしを映してちょうだい? わたし以外を映しちゃいやよ」
「お前しか映ってないだろう? お前以外を映してどうする」
「いとしいキア、ねぇわたしに囁いて? 嘘でも本当でもあなたの愛を囁いてちょうだい」
「いくらでも囁いてやる。嘘なんて言うか、言うはずないだろう」

(「……寝ても、いいかな……いいよね、まだ続きそうだし」)

「俺の精霊、俺のシェイルリート。いつもお前と一緒に入れないのが悔しい。お前はきっとあちらで輝くばかりの存在なんだろう」
「あちらでどうあっても、キアがいないわたしは意味がないのよ」
「その言葉が嬉しくてたまらない」

(「…………! あ、寝てた。よだれよだれ……まだやってた……」)



 ちょっとつらい。と思った頃に話が終わったんだと思います。


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