18

side審神者


「くっ...いい加減足が疲れてきた」
「じゃあ私がやります!膝枕!」
「フン、わざわざ膝枕などしなくとも起こして部屋まで行かせればいいだろう」
「「何それ鬼!!!」」
「えっ、あ、申し訳ございません、主」


無銘刀を膝枕して数分後。あまり負荷をかけたことのない膝が限界を迎え、それを口に出せば真っ先に口に開いたのは一期一振。

その一期一振の言葉を否定した長谷部だが、ちょっとショタコンをこじらせかけてる俺としてはその発言は見過ごせない。
一期一振とハモって長谷部の考え方をディスると、長谷部は大人しくなった。

特に何もしてないのに長谷部の俺への忠誠心は何なんだろう。たまに怖い。


「じゃあ長谷部、無銘刀を部屋まで抱っこしてきてくれるか」
「えっ」
「私が行きますよ、無銘刀くんとは同室ですし!」


一期一振が胸を張ってそう言うが、お前は運ぶべき子が沢山いるゾ≠フ意味を込めて眠っている粟田口派の子達を指さすと大人しくなった。流石長男。


「で、長谷部。行って来てくれる?」
「...主命とあらば」


渋々、といった様子で引き受けた長谷部が、無銘刀をひょいっと抱き上げる。それと同時に長谷部の「ぅわっ」と引きつった声が聞こえた。


「...長谷部?どうした?」
「ぁ、主!!こっこいつ、軽すぎます!!軽すぎて寧ろ落としそうです!!」
「お前子供と触れ合った事無いだろ」
「長谷部殿はうちの弟達からも近寄り難い存在だと思われていますしね」
「...うるさいぞ一期一振!...う...主、どうやって持てば安定するのですか」


無銘刀の抱え方に四苦八苦している長谷部をコイツもこんな一面あるんだなあ。と和やかに見守っていると、長谷部が俺に助けを求めてきた。

一肌脱いでやるか、と得意げに口を開こうとして、一旦閉じる。



...折角だし、ちょっと遊んでやるか。



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