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side審神者


「ぅぇっ、ちょ、ヤバイ、…ハハハハ!!」


爆笑しながら、鶴丸の裸踊りを数人の刀剣男士と鑑賞する。踊っている方も見ている方も顔は真っ赤でかなり酔っている事が分かるだろう。鶴丸は普段からこんなノリだけど、巫山戯たことが苦手な長谷部と下ネタ絶対許さないマン一期一振まで裸踊りで笑ってるんだから相当だ。


『ふふふ』


ふと、横から控え目な笑い声が聞こえて首をかしげる。今鶴丸の裸踊りを鑑賞している刀剣男士は、一期一振、へし切長谷部、御手杵、獅子王。

一期一振は酔ったら「あっはっは」と大爆笑するし、他の刀剣男士もこんな上品に笑わない。

誰だ、と視線を鶴丸から横に移すと、ちょこんと座る小さな刀剣男士。


「な、え!...無銘刀!!?」
「えっ無銘刀くん!!!!!?」


驚いて声を上げた俺に続いて大声を上げた一期一振。何で驚かれたか分からない様で、『なに...?』と不思議そうな無銘刀。え、かわいい。ってそうじゃない。

無銘刀の歓迎パーティだし無銘刀がこの広間に居ることは当たり前なんだけど、裸踊りを鑑賞しているって事が問題で...!


「スミマセン鶴丸殿...。早く服を着て頂けませんか。無銘刀くんの前で不快なものを晒さないで下さい」
「辛辣!」


俺が行動するよりはやく一期一振が鶴丸の裸踊りを止めた。さっきまで爆笑してた癖に急に真顔になった一期一振に若干しゅんとしつつ鶴丸は服を着た。可哀想に。


『あ〜、やめちゃった』


若干残念そうな無銘刀。裸踊りとか好きそうじゃないけどな。と少し違和感を覚える。


「主、そいつ酔ってませんか」
「無銘刀くんをそいつって...?」


長谷部の言葉で、無銘刀を観察すると確かに顔が赤い。一期一振がちょいおこな件は放っておく。

短刀ちゃん達もお酒飲むけど、すぐ寝ちゃうタイプだから、酔ってる短刀を見るのは初めてだ。


「無銘刀、大丈夫か」
『...頭がふわふわする...ねむい』
「寝る?部屋まで運ぶか?」
「ああ、それなら私が...」
『ここでねる』


そういって無銘刀が俺の膝に頭を乗せる。


「「!!!!!!」」


えっえっ膝枕。なにこれ頭ちっちゃい。可愛い。

デレデレと緩む顔で「見て、めっちゃ可愛い」と周りの刀剣男士に自慢すると、御手杵と獅子王は「良かったな」と笑顔を添えて言ってくれたけど、長谷部と一期一振が嫉妬に狂ったかのような表情で俺達を見てる。


「「羨ましい.....ッッ」」


こいつらなんか似てるな。



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