※This Silence is Mineの主人公がイズナに成り代わらず、普通?のうちはだったら。木の葉の里できてからの話。原作のイズナ君も生存。相手はマダラ。マダラがヤンデレ&せっかち。主人公が苦労人。扉間は卑劣。




















多くの苦難を乗り越え、千手とうちはが手を結び、木の葉の里が出来た頃。

それは起こった。

午後の日差しに当てられながら、千手柱間が穏やかにミトの作った弁当を食べてる時だ。突如、上空から「柱間ァアアアアアア」と叫び声が聞こえ、天を仰げば、目に涙をためた旧来の友人―――うちはマダラが泣きながら落ちてきた。親友が泣いていると言う事実に驚きながらも、よからぬことが起きたのでは!?と思い、弁当が落ちたたのを気にせず、泣きながらしがみ付いてくるマダラを落ち着かせながら何かあったか尋ねた。

「な、何があったのだ!マダラ!落ち着くぞ!」
「ウワァァアア!!!柱間ァアアアアア!!!!□△に結婚を申し込んだら振られたぁあああああ!!!!」
「なっ、なんだと!???□△に振られた…とな!!!?冗談ではないのか?…あ奴は良く冗談を言うから、真に受けんでも……」
「冗談では無い……彼奴は俺を蔑むような呆れた目で『お前と結婚するぐらいなら、ゲイ・ボルグで自害した方がマシだ。』と返事してきた。ど…どうすればいい…柱間ァ!!このままでは、お前の弟の卑劣…いや、扉間に取られてしまう…あんな卑劣に渡してなる物か…□△は俺の女だ…そう、俺の女なのだ…!!!」
「そ、そうか。一先ず、落ち着くのだ…マダラ。告白したタイミングが□△の気分があまり良くなかったのかもしれん。時期を改めて告白したらどうだ?例えば、デートとかの最中とか…。」
「デート…そうか、そういう事か…柱間ァ!感謝するぞォ!」

先ほどまで、涙で濡れた顔は嘘のように晴れ晴れとした笑顔になり、マダラは再び何処かへ飛んで行ってしまった。残された柱間は愛妻が作ってくれた弁当の残骸を涙を流しながら片づけた。



*



「ハァ……。」

うちは□△はため息を吐きながら、大量の書類と格闘していた。戦場において彼女は速さにおいて右に出る者はおらず、瞬神≠ニ畏れられてはいるが、卓上ではその異名を生かし切れていなかった。当たり前である。扉間と共に火影の補佐官になったものの、初代火影が放り投げた書類や上役として働いている筈のマダラが放置している書類の始末や、他里の外交も□△が任されているので、その重要な書類を纏めるのなど非常に忙しい。
勿論、扉間や桃華、ヒカク、イズナ、セツナに手伝って貰っている物の休む暇がないのだ。それとついでに、うちは一族(主にマダラ)が問題を起こしたら総て彼女に伝わり、問題解決のために駆り出されるという名の囮≠ナあり、問題(マダラ)を総て押し付けられるのである。うちは一族(主にマダラ)が何か騒動を起こしたら、□△に助けを求めれば何とかなる。そんな風潮が忍界で広まってしまい□△の心労は絶えない。そのため、木の葉の里や他里では『強くても真面なうちはナンバーワン』という謎の称号を貰っている。
冷めたお茶を啜って書類を書いていると、同じく書類に追われ疲れている扉間に声をかけられた。

「□△……もう、昼時だ。気分転換に外で一緒にメシを喰わんか?」
「…あぁ、そうだな。何処で食べる?」
「最近、焼き肉Qがランチを始めたそうだ。中々、評判が良いから其処にするぞ。」
「そうか。食べれるモノならどこでもいいゾ。」

深いため息を吐き椅子から立ち上がり、扉間と共に昼食を食べに向かおうとした時だ。
□△の心労を加速させる災厄(マダラ)が来たのは…。

「□△!!!!!」
「あ゙ぁ゙?」

□△は恐ろしいほど低い声でその災厄(マダラ)に対して返事をする。しかし、その災厄(マダラ)は気にも留めず□△の両手を思いっきり掴むとこう宣言した。

「今からデートに行くぞ!!!」
「ファッ!????」

あまりにも突拍子の無い発言に周囲は沈黙した。その沈黙を破ったのは勿論……

「黙れ!災厄(マダラ)!□△はワシと一緒に昼飯を食べに行くのだ!お前は放置した書類でもやっていろ!」
「フン、お前こそ黙れ…扉間!□△はオレとデートに行くのだ。そこな卑劣を放置して行くぞ!□△!」
「何処に行くんだよ…。」
「デート(意味深)だ。」
「デート(意味深)ってなんだよ。唯のデートじゃないっぽいし、嫌な予感しかしないし、まるで意味が解らんぞ!」

ギャァギャア騒いでる二人を見て、扉間はどう□△からマダラを引き離すか思案する。すると、イズナが居る事を思い出し、イズナを囮にしてマダラから逃げようと策を思いついたのである。

「おい!イズナ!」
「さりげなく僕を囮にしないでくれるかな?忙しいから自分で何とかしてよね。何時だって僕は兄さんの味方だから。」
「悪に憑かれた一族め!」
「悪に憑かれてんのはお前もだろ。卑劣。」

さりげなく、□△に突っ込みをいれられ黙る扉間。その隙にマダラは気を抜いてる□△を抱え、その場を去った。その後、扉間は地団太を踏んだ。


*



「で、マダラ…何処に行くつもりだ。」

マダラによって嬉しくもないお姫様抱っこ…普通の里の女子ならば、キャー!とか黄色い声で言いそうだが、私の場合はギャァアー!と野太い声で悲鳴を上げる。まぁ、悲鳴を上げる元気もないが。

「だから、デート(意味深)だ。まず、猫バアの処に行くぞ。」
「あい、分かった。その前にさ…。」
「なんだ?」
「降ろしてくれ。」
「断る。降ろしたら逃げるだろ。オレのデートに付き合ってもらうぞ。」
「はぁ…。」

デートに忍具店って……この男はデートの意味を理解しているのだろうか…。女に興味が無いこの男に女性を喜ばせる場所とか知ってる訳がない。まぁ、この男らしいと言うか…。戦闘狂だから仕方ないか。そう諦めていると何時の間にか空区に到着していた。さっさと、猫バアの元に行くと、マダラがデートだからどうのこうの猫バアに対して話していた。

「デートに忍具店って……まぁ、アンタ達らしいけどね。何買いに来たんだい?」

猫バアですら呆れた眼差しでマダラを見ているが、本人は気にも留めてない。

「□△の忍具や戦闘服の新しい奴に変えてやってくれ。」
「はい、分かったよ。少しは彼氏らしいことして安心したよ。プレゼントが忍具じゃなけりゃ普通なんだが…まぁ、アンタらしいわ。」
「MA☆TE!!!私はまだ付き合「それと、帯はうちはらしく赤色のシャレたやつにしろ。」・・・・・・。」

駄目だ。もう否定するのが面倒になってきた。にしても、どこの里や周りにいるイズナにすら、『兄さんを頼むよ。』とか『頭領を頼みます!』とか『これで里も災厄(マダラ)から守られる』とか『マダラの奴を頼んだゾ!』ってどういうことだってばよ。もう疲れた。ランサー兄貴…私…自害しても良いよね…?

「何、ボーっとしてる。さっさと、着替えてこい。」
「うん?って…分かった。」

マダラが選んだであろう戦闘服を渡された。何時もと何ら変わりはないが、服を止める帯が華やかな赤に金色の刺繍で彩られ中々、綺麗なモノだった。確かにマダラは女性関係に疎いがこういったファッションについてはそれなりにセンスがある。さっさと、試着室に行き普段着から戦闘服に着替えて出てくると、満面の笑みのマダラがいて怖かった。例えるなら、『柱間ァ!(フルフルニィ)』してるコマの顔ですかね。マジクレイジーヤンデレサイコホモ。

「やはり俺の目に狂いはない。中々、似合ってるぞ…□△!!!」
「アッハイ。ありがとうございます。それじゃあ、里に帰ろう。」
「何を言っている!デート(意味深)はこれからだ!といっても、まずは腹ごしらえからだな。」
「おっ、そうだな。」
「お前の好きな稲荷寿司だ。喜べ。」
「此処で食べるのか…てか、稲荷寿司好きなのマダラじゃん。」
「オレは済ませたからさっさと食べろ」
「アッハイ。」

此奴に何を言っても無駄だ。前世の友人が言ってたがNARUTOはデスコミュニケーション。会話のドッチボール。まさにマダラはそれを体現している。さっさと稲荷寿司を食べると、哀れんだ眼差しで猫バアがお茶をくれた。おぉ、身に染みる。
そんなこんなで空区を後にした。



*



「こんな海岸で一体何をするんだ。」

うちは一族のアジトに近い海岸。そこまさに、何処からか『キ―――!』って、ナルトスの人気者の鷹のキーさんが飛んできそうな場所だった。

「水切りだ。向こうの海岸まで届くか勝負をする。」
「ふーん。水切りは良いんだけどさ。ただの岩っころじゃ無理でしょ?届いたか分からないぞ?」
「フン、そういう時のためにコイツらを用意しておいた。」

口寄せの術!といった感じで、ある巨大なモノが出てきた。
九本の尻尾を携えた強大な狐と牛と蛸が合体した八本の尻尾を持つ獣―――九尾と八尾である。

「…………。」
「□△!良く聞け!お前の瞳力ならば尾獣を操るのは簡単だろう?コイツらの放つ尾獣玉を石の代わりにする。手本だ。見ておけ。」

そう言うとマダラは九尾の上に乗り、尾獣玉を撃たせた。尾獣玉は海面を弾きながら、向こうの大陸の海岸に直撃し、熱風は来なかったものの、大きな音と巨大なキノコ雲が浮かび上がっていた。もう何とも言えん。ツッコむのが疲れた。

「フッ…届いたようだな。今度は□△の番だ。」
「おぉ…そうだなって、良い事思いついた!!!!」
「どうした?□△?」
「マダラ…尾獣から降りて、完全体須佐能乎になって海岸に立ってくれ。」
「?…わかった。」

マダラは九尾から降りると、私の言う通り完全体須佐能乎となり海岸に佇んでいる。私はゲイ・ボルクを口寄せし、マダラから数百メートル下がり、クラウチングスタートのような姿勢になり腰を屈め、槍を強く握る。その構えで察したマダラは慌てた声を上げる。

「!?…まさか…!!!!□△!!!!」
「日頃の鬱憤だ――この一撃…手向けとして受け取るがいい。」

残像さえ見えず、突風となってマダラに向かって疾駆する。数十メートル走った処で、大きく上空へと飛び上がった。片手に握られた魔槍に全チャクラを注ぎ込み、そして…。

 ゲイ         ボルク
「突き穿つ―――死翔の槍―――!!!!!!!」

紡がれる言葉に因果の槍は呼応する。□△は弓を引き絞るように上体を反らし、怒号と共にその一撃を振り下ろす。紅い閃光はそのまま、完全体須佐能乎によって防がれたモノの、完全体須佐能乎は受け止めきれず、水切りの石のように向こう岸まで、海面を弾きながら飛んで行く。そして、爆発音と土煙が向こう岸で上がっていた。

「フッ…少しスッキリした。さぁ、尾獣たち!!!災厄(マダラ)が来るまで逃げるが良い!」
「「アッハイ」」

マダラの呪縛から逃れた本来は仲の悪い八尾と九尾は声をそろえて言うと、こんな人間共に付き合ってらんねェーという雰囲気でさっさと自分たちの住処に消えていった。
そして………。

「ククッ…流石だぞ…□△ァ!このオレの完全体須佐能乎を破壊できたのは、柱間とお前のみだ!女でありながら、このオレの全てを受け止めることが出来る者であり、認めたくノ一…あんなに熱いモノをぶつけられると此方も滾ってくるぞ。本来ならば、尾獣共で水切りをしつつ戦おうと思っていたがもうその必要は無い。此処からは久しぶりに戦うぞ!□△ァ!」

血を流し怪我をしているのにも関わらず、嬉々として叫びながら向こう岸から、満面の笑みを浮かべ吹っ飛んできたクレイジー野郎の蹴りを槍で受け止める。

「あぁ!!!デスクワークばっかりでストレス溜まってたからなっ…!全力でぶっ飛ばしてやる!!!」
「イイぞ!□△!!!お前の全てを受け入れてやる!!!」

そうウットリとした声音を無視しつつ、マダラとの戦いが始まった。勿論、これもデート(意味深)の一環である。戦いに決着はつかず、三日三晩行われた。




*



「オレと結婚しろ、□△。お前以外のか弱い女と結婚など出来ぬ。結婚するならばオレと同等の力を持つものでなければな。」

二日目を越えてから、マダラは戦いながらそう愛を囁いてきた。まさか、あの言葉が本気だったとは…。この男に告白された時、疲れている私をからかっているかと思いブチギレながら断った。それでもなお、愛を囁いてくる…コイツ…本気か!?
そう思いながらも、そのまま、三日目の夜と成り、お互い疲れた頃合いに□△はこう切り出した。

「………返事をしたら、この勝負は終わるか?」
「勿論だ。」
「そうか…なら、結婚しよう。」
「本当にか!??」
「あぁ、責任もって最期まで看取ってやる。」

そういうとマダラは体をフルフル震わせ始めた。携帯のバイブかな?(白目)
そのまま奴は思いっきり抱き着いてきた。そして、私は疲れと心労でぶっ倒れた。その後の記憶は無い。




*




目覚めれば見慣れた天井―――しかし、我が家ではない。マダラの家だ。
その天井を見た時、色々と察したが、早すぎるのでは…?と思った。けれど、体は生まれたままの姿だし、何より隣に…真っ黒な毛玉がモゴモゴ動いている。そして、その毛玉から顔が出てきた。ポッと頬を赤く染め、うっとりとした声で。

「□△…お前は中々、激しい奴なんだな。」

うわぁあああああああああああああああああああああああああああ…このせっかちクレイジーヤンデレサイコホモがぁあああああああああ寝てる間に食われたぁああああ!!!!









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