バウヒニアの花言葉 | ナノ




「各自寄り道せずにまっすぐ家に帰るように、以上。」
「起立、気を付け、礼。」
「ありがとうございましたー。」


委員長の号令の後、すぐに帰り支度を始めた。
教科書、ノート、ペンケース、課題の束にレポート用紙にお財布に携帯、高校生の勉学のともを通学用カバンの所定の位置に収めていく。

ただいまの時刻は12時をちょいと過ぎたところ。
本来下校するにはあまりに早い時間なのだが、台風が接近しているため午後の授業は急遽中止、そのまま下校することになったのだった。
窓の外に目を向けると空は真っ暗、轟々と風が吹き荒れている、今にも大雨が降ってきそうだ。
ひどくなる前に急いで家に帰らなきゃ、帰って課題やらなきゃ、原稿やらなきゃ、青い鳥に呟かなきゃ、とある支部に投稿しなきゃ、刀剣男士と戯れなきゃ。
今日はヲタ充しよう、そう決意したところだった。

「ねぇねぇ、なまえ、今からクレープ食べに行かなイ?」

ひょっこりと現れた友人の誘いに、早くもその予定は揺らぐ事となるのであった。



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