バウヒニアの花言葉 | ナノ



「いやー、ありがとう!アイスくんほんとにクレーンゲーム上手なんだね!」

あれから数分後、アイスくんと並んでゲームセンターから外に出た私の腕にはお目当のプライズがしっかりと抱かれていた。
言葉通りアイスくんはたったの200円で私が3000円近くかけても取れなかったぬいぐるみを取ってくれたのだった。
しかもその200円は彼の手出し。(彼いわく「ここまで動かしといてくれたから取りやすかっただけだし、お金いらない」とのこと、惚れてまうやろ!)
嬉しいしありがたいんだけどしてもらってばっかりもなんか悪い。お言葉に甘えてばかりじゃ駄目だよね。
それに先程みっともない姿を見せてしまった手前それとなく卍解、否、挽回したいという気持ちもあったりする。

「そうだ、お礼にお茶でもご馳走させて欲しいな!」

時間あるならでいいんだけど、と付け加えた。それくらいしか出来ることはないけど私にだって少しくらいいいカッコさせて欲しい。
だけどアイスくんから返ってきた返事はなんだか見当はずれで。

「時間はあるけど…でもあんまり他の男とデートなんかしちゃ香が怒るんじゃない?」
この期に及んでまだそういうこと言うんですか、というのが本音。
まったく、冗談きついんだから。

「だから香くんとはそういう関係じゃないって。私と香くんがリア充なわけないじゃん、喪オーラ全開なのに。」
「それ本気で言ってる?」


←back | next→

長編TOPへ戻る


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -